この度の政府の総合経済対策は、70兆円を超える規模で、現下の円安、物価高、エネルギー高騰への対策が盛り込まれています。


しかし、この補正予算の一般会計は29兆円で、大半を赤字国債で賄います。



1200兆円を超える国債の発行残高を考えれば、これ以上の国債発行には慎重にならなければなりません。



しかし、コロナでシュリンクしてきた日本経済が、円安やエネルギー、原材料の高騰でさらに悪化する流れに対し、赤字国債による財政支出もやむを得ないと考えます。



そこで、あたまをよぎるのが、英国のトラス首相の辞任劇。


ジョンソン首相の後を受けて、トラス首相は大型減税を打ち出し、財政支出を試みましたが、ご案内の通り、ポンド安を招き、英国債の下落につながり、財政悪化をとらえられ、責任を取りました。



ここで、日本との違いは何か?



それは、国としての経常収支です。



日本は対外純資産が、400兆円を超え、経常収支も、6兆円以上減ったものの、3.5兆円の黒字です。


一方の英国は、輸出が弱く、経常収支は世界で190番目で赤字。


そこに英国債の下落となれば、財政破綻もみえてきます。


しかし、日本も今がまだ好調ととらえ、これから経済を押し上げ、賃上げを行っていくことです。


政府は全力でその舵取りをしてもらいたい。