米メルク社のモラヌピラブルが世界初のコロナ治療薬として大きな話題を呼んでいます(米FDA11月末承認予定と報道)。



新型コロナに感染しても軽症なら抑えることができる初の経口薬であることがポイントです。



この約1年の特効薬の取り組みを振り返ってみます。



早い段階からアビガンが効くと言われてきましたが、これはインフルエンザの特効薬であり、治験が行われてきましたが、その有効性がまだ認められていません。



レムデシビルはエボラ出血熱の治療薬としてWHOも推奨してますが、新型コロナにも効くことが判明し、厚労省も承認となりました。



しかし、レムデシビルは点滴薬であり、飲み薬ではありません。



また、ソトロビミマブはWHOがその効力を推奨していますが、日本での実用化にはまだ段階がありますが、これも点滴薬。



さらに、デキサメタゾンは、経口薬のステロイド剤で、アレルギー疾患や悪性リンパ腫に効能が認められ、コロナでも中等症や重症を抑える効能が認められてきましたが、飲むタイミングを誤るとかえって悪化することが検証されています。



このようななか、コロナに効く経口薬として、イベルメクチンの有効性が研究されてきました。



イベルメクチンはノーベル医学賞をとった北里大学の大村教授の開発した飲み口で、WHOでは寄生虫により失明したり、リンパ管の腫れ等に効く特効薬。



しかし、まだ完全なエビデンスが認められていません。



それゆえ、今回のメルク社のモラヌピラブルが世界的に注目されています。



さらに、朗報は、日本の塩野義が同様の飲み口を開発し、治験に入ったこと。



何としても、日本がそのフロントランナーとして走っていくことに期待します。