国連総会は、それぞれの国の威信を賭けた一般討論演説が行われるが、その舞台裏では各国の首脳会談が行われる。


むしろ、それがメインの時もある。


今日は日韓首脳会談が行われ、文在寅大統領から安倍総理に対し、北朝鮮金正恩委員長に拉致問題の解決について伝えたとの披瀝があった。


先の3回目の南北会談では、先の板門店宣言に続き、平壌共同宣言が発表された。


しかし、待てよ。


この中身は韓半島の非核化をうたうものの、陸海空の一切の敵対行為をしないとの内容。



6月の米朝会談から4ヶ月、完全かつ不可逆的な非核化はどう進んだのか。


あれこれと理由をつけて交渉ごとを引き延ばし、すでに実験を終え、兵器開発をした豊渓里の核開発実験場を破壊し、その現場を査察可能にしただけではないか。


しかも、平壌共同宣言を分析すると、在韓米軍は撤退こそしないものの、その手足を縛る恰好になっている。


米韓軍事同盟の実効性をそぐ形となっている。


北朝鮮のこれまでの外交は、経済向上のためなら最後は相手国を裏切ってもその実だけをとろうする。


拉致問題はすでに解決済みというスタンスを転換させ、一日も早く拉致被害者が母国日本の土を踏めるよう、粘り強く交渉を続けることだ。


第五次安倍内閣の使命でもある。