英国のメイ首相がブレグジットを争点に下院を解散して総選挙をすることを決定した。


投票日は6月8日。


2015年に下院の選挙が行われ、2020年までメイ首相率いる保守党は330議席で政権を担っている。


野党第一党の労働党は229、スコットランド独立党54、自由民主党9。


それなのになぜ解散?


昨年の6月のEU離脱か残留かの国民投票は52%対48%で辛うじて離脱決定となった。


しかし、この9ヶ月間野党である労働党をはじめ、ブレグジットに対して批判の声が高まり、離脱について国民に再び聴いてみようとのこと。


英国の世論調査会社の調査では、保守党が労働党を21ポイント離しているいるという。


そのことがメイ首相の解散決断にもつながっているのだろう。


また、このことで保守党が勝ち、政権基盤が強化されるだろうとの予測がポンド買いになっている。


ポンドが対ユーロで買われ、対ドルでも買われることからユーロ安やドル安になり、円高になる。


北朝鮮問題でダウが下がらないのに円高になっており、さらに円高が進むことも考えられる。


EU内で揺れている国への触発の意味合いもあろう。


今年はオランダ、フランス、ドイツ、イタリアで総選挙がある。


それぞれの国が英国のブレグジットの影響もあって国論を二分している。


このタイミングでの解散はとりわけフランスの総選挙が23日に行われるゆえに、離脱派を勢いづかせる算段もあったのだろう。


反グローバリズムの動きが拡がっていることは間違いない。


G7においてどう舵をとるのか、大切な時だ。