週刊一色塾 Vol.502
2023.3.07 (英語科+α:北條博道)
それでは今週からいよいよ今年度の「The 自慢♪」をお送りします。
まずはとにかく「先輩の声」を読んでみて下さい。
どうぞ!
■大箭 明日香
(湘南白百合学園高校→慶應義塾大学/環境情報学部)
Q. あなたにとって「受験勉強」とは何でしたか?
A. 人のありがたみを実感した期間でした。親、先生方はもちろん、受験においてはライバルである同級生も支えとなる存在でした。この期間に仲が深まった友達も多く、彼女たちと未来に対する不安を打ち明けたり、互いを鼓舞しあったり、時には涙もしました。孤独に勉強しなければならないからこそ、人とのつながりをより温かく感じました。
Q. 「変わります。一色塾」とはどういう塾ですか?
A. 絶対に生徒を見放さない塾です。私は確認テストで0点を取るほど日本史が苦手で、とにかく日本史を避けていました。そんな私にも授業とは別にプリントを配布してくれたり、課題をサボった日にはそれに言及する連絡をくれたりしました。
Q. 入塾の前後で何が「変わり」ましたか?
A. 自分の苦手なものに向き合うようになりました。
塾の先生に「〇日〇時に過去問を解きに来い」「〇日〇時にテストをするぞ」というふうにこまめに課題を出されたので、根っからの面倒くさがり屋の私でも勉強せざるを得ない状況に追い込まれました。夏休みには毎日日本史の一問一答のテストをしてもらいました。ちなみにテストで高得点を取るといい感じに褒められてモチベが上がります。
Q. 現塾生やこれから入塾しようという高校生に何かアドバイスはありますか?
A. 長いですが読んでくれるとうれしいです。
まず、最後の最後まで諦めないでください。
私が第一志望のSFCの過去問を解き始めたのは高3の11月という遅めの時期でした。私が特に苦戦したのは小論文です。SFCの小論文はとっつきにくい難問ばかりだったので、初めは4時間かけても何も書くことが出来ませんでした(実際の制限時間は2時間)。まっさらな原稿用紙を目の当たりにすると自分の実力のなさを改めて実感し、つらくなりました。何度もくじけそうになりましたが、その度に一色塾の先生が「諦めるな。SFCの小論文なんて俺たちがやっても結構大変なんだから・・・普通の高校生に簡単に書けるわけがないんだ。気持ちが折れたらそこで終わり。まずはとにかく『何か書くこと』を目標にしよう。最初は制限時間も気にしなくていいから、書けることを書いてみろ」と励ましてくれました。一度志望校を下げるとそれが一度で止まらずにどんどん目指す場所が低くなる、という教えは今でも覚えています。目標は常に高く持ちましょう。
私は何せスタートが遅かったので、本番までに小論文を10年分以上は解き、量をこなしました。ただしがむしゃらに解きまくるのでなく、自分のルールを決めて解くと質が上がります。私が心がけていたのは以下のことです。
・問いはきっちり、資料はざっくり読む
(問われていることをはき違えない、資料のまとめより自分の考えをメインに書く)
・文章の構想メモを書いてから清書する
・自分の主張の軸を固定する
・感情論は述べない
・諸問題の解決策は、政府,企業,教育,地域,個人の5つの観点から考える
・文章の型を定める ↓例えば
① 目標、課題を明示する
② 社会の現状を述べる
③ ②を踏まえた上で①の必要性を念押し
④ ①の具体案、例を述べる
⑤ まとめる
解き終えた後、過去問のテーマについて調べることも忘れずに。現代社会が抱える諸問題は数珠つなぎになっています。なので少しでも多くの問題の存在を把握することは大切です。
次に、とりあえず仕上げることを大事にしてください。
私は試験当日、小論文の解答中に時間配分をミスって500字の自由記述を残り15分で書きあげないといけなくなりました。でもそこで「もうダメだ...」とめげずに、5分ほどで頭の中である程度構成を立て、猛スピードでシャーペンを走らせました。あんなに脳みそをフル稼働させたのは人生初です。そして最後の締めの文章を書き終えたところで試験終了のチャイムが鳴りました。このように、不完全でも解答を仕上げたことが合格の一因になったと思います。
最後に、本当におすすめのスマホアプリがあるので紹介します。『英語リスニング』です。無料です。広告少ないです。白地に赤い文字とヘッドホンのイラストがかいてあります。30~60秒程度のお話が毎日5話ほど更新されます。字幕の有無や倍速を変更できます。私は登下校の時間にこれを聞くのを1週間続けて、共テリスニングの得点が3割から8割に上がりました。マジです。
私は聞くお話をひとつ決めて、字幕なし1.2倍速→字幕あり1.2倍速→字幕あり1.5倍速→字幕あり2.0倍速→字幕なし1.5倍速、というふうに字幕と倍速を変えながら徐々に耳を慣らしました。これを片道20分ほどの通学路でやり続けました。基礎的なレベルの面白い英文が多いので、継続しやすかったです。
リスニングを得意にしたい方、リスニングを通じて英語力を伸ばしたい方、是非英語リスニングを使ってみてください。
Q. 今後の目標を聞かせてください。
A. 単位の取得と英検1級をとること。頑張ります!
いかがでしょうか?
なかなか「格好いいこと」を言っているので(笑)これだけを読むと「順調に合格に向けて進んで行った」かのように思えるかもしれませんが・・・実際には色々大変だったのです(笑)。
何が大変だったのか?
それは学力以前に、精神面のコントロールでした。
これは彼女だけではなく受験生全般に、いや受験生だけでなく「本気で何かに向き合っている場合」の全般に言えることだと思いますが、「本気」であればあるほど「不安」になって「現実」から逃げ出したくなるということです。
「anxiety」という単語には「切望」と「不安」という2つの意味があります。
「切望」という「ポジティヴ」な意味と、「不安」という「ネガティヴ」な意味を表す単語が同じであることを不思議に思うかもしれませんが、この2つの感情はまさに表裏一体なのです。
「切望」すればするほど、それが得られなかった場合のことを考えて「不安」になる。
これは当たり前のことなのですが、その「不安」が「切望」に勝ってしまうと、当然ながらその「切望」の対象は得られないということです。
学力云々・偏差値云々以前に、まずこの感情のコントロールが非常に重要になってくるわけです。
最終的に素晴らしい結果を手にしたと言うことは、彼女はそのコントロールに成功したということなのでしょう。
周囲で見ていた我々や保護者の方は大変だったのですが(笑)。
さらに。
その我々の大変さは「最後の最後」まで続きました。
これは自分が彼女の保護者の方からいただいたメールへの返信メールなのですが、日付と文面で分かると思いますが、彼女の第一志望合格はまさに文字通りの「大逆転」だったわけです。
受験業界にはいわゆる「偏差値」による「ランキング」のようなものが溢れていますが、実際の結果は必ずしもそのランキング通りにはいかないということです。
これから受験に向き合っていく現役生は、このことを覚えておくといいと思います。
さて、今回の彼女の件について、自分が「自慢」したいことは2つあります。
一つは彼女が合格を勝ち取る手助けが出来たということ。
もう一つは、思うような結果が出ずに悲嘆に暮れる保護者の方に対して、自信を持って「まだまだ勝負は分かりませんよ」という返事を返せたことです。
誰か誉めて下さい(笑)。
そういうわけで、来週以降も「自慢」はまだまだ続きます。
楽しみにしていて下さい♪
それでは「いつもの流れ」でおしまいにしましょう!
そろそろシーズンも終わりかなという牡蠣のパスタです。
本当は牡蠣フライが一番好きなのですが・・・後始末まで含めた時間と手間の関係で・・・家で衣を付ける種類の揚げ物は出来るならやりたくないので・・・こんな形にしました。
ま、どう喰っても旨いのですが。
それではそろそろ3学期もおしまいになります。
新年度の春期講習に向けて・・・頑張って行くぞ~!!
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