あの…甲斐さんの当時のステージのことって
まあ、僕は当然観てないから判んないですけども
色んな方から話聴くと、もうその頃から、その…例えば、ギター1本なんだけども
そこに、あの…すごいドラムのフィルみたいなのとか、ベースラインであるとか
そういったものが、ちゃんとこう…あったと、ギター1本で…」とおっしゃると
甲斐さんは「ナンなんだろうね、アレ…(笑)
あのね、一番判りやすいのはね、サビに行く時に、普通の人って
『チャッチャッチャッチャッ』って、倍で弾くくらいしかないじゃん
僕、それよりももっとスゴイんですよ
『チャチャチャチャチャ~、ズッチャッズッチャッ』って、サビに行くんですよ
(『フィルかましてから?(笑)』と萩原さん)
そう、だからやっぱり、それ、フィルなんだよね
だから、頭の中で鳴ってるの、バンドの音とか
バンドグルーヴのグルーヴ感がある音だったんで、無理ですよね、もう…」と返されたんですが
萩原さんは「はあ~、でもね、今回その…
だから、ビルボードでの、まあここ5年くらいのライブ、こう…色々観てて思ったんですけど
最初の頃って、1人で歌ってたのあるじゃないですか
『コールド・ブラッド』とかナンかね、やったじゃないですか
アレ、もっと増やした方が良いんじゃないかって…
アレ、やっぱりスゴイですよ!ギターのグルーヴが…だからね
ただ、それはね、たぶん照和の頃に鍛えた、そういうのがあるんだろうなって…」
…と、ここに来て「My Name is KAI」をご所望?(笑)
その「ひとりきりの甲斐よしひろ」では、アコギ1本で弾き語りという
その当時のインタビュー記事では…
「25年も色々な切り口で、さんざんアプローチし続けて来たから
少々のことじゃマヒしちゃってて、本人がドキドキするようなことって、もうあまりないんだよ
前年(1999年)末に飛天で、甲斐バンドとソロの25周年集大成的なライブをやって
26年目の甲斐の新たなスタートという意味で、弾き語りツアーをやるというのは
原点回帰的な判りやすい切り口だと思う」
…と、いわゆる「テーゼとアンチテーゼ」的な展開だと説明なさっていて
ただ、そういう「強い楽曲」をアコースティックにアレンジなさる際
「間奏なんかもオリジナルの雰囲気になれば良いでしょ?それはすぐ出来たよ
やっぱり自分が作った楽曲だからじゃないかな?
「ブライトン・ロック」は、脅かすために間奏を作り込んで
「冷血」は、イントロをかなり変えたけど、別に難しくはなかった」とおっしゃっていて
26年目の甲斐の新たなスタートという意味で、弾き語りツアーをやるというのは
原点回帰的な判りやすい切り口だと思う」
…と、いわゆる「テーゼとアンチテーゼ」的な展開だと説明なさっていて
更に、スプリングスティーンのアコースティックなアルバム「ネブラスカ」は
「たぶん、バンドでやるつもりで曲を書いて、デモ作っている内に
アコギでやった方が面白いなって気づいたんだと思うんだよ
それくらいレンジの広い曲ばかりだもん
最初からアコギのつもりで作ってたら、ああいう曲は生まれなかったと思うんだ」と話され
それくらいレンジの広い曲ばかりだもん
最初からアコギのつもりで作ってたら、ああいう曲は生まれなかったと思うんだ」と話され
「翼あるもの」「ブライトン・ロック」「冷血」「漂泊者」といった
「デモテープの段階からエレクトリックでバリバリやってた、レンジの広い曲」「強い楽曲」を
この弾き語りツアーのセットリストにお選びになったと明かされてます
ただ、そういう「強い楽曲」をアコースティックにアレンジなさる際
「間奏なんかもオリジナルの雰囲気になれば良いでしょ?それはすぐ出来たよ
やっぱり自分が作った楽曲だからじゃないかな?
「ブライトン・ロック」は、脅かすために間奏を作り込んで
「冷血」は、イントロをかなり変えたけど、別に難しくはなかった」とおっしゃっていて
ご自身のお書きになった曲を、アコギ弾き語りスタイルにアレンジなさって
それをお一人で演奏しながら歌われるというのは
もう、甲斐さんにとって「ドキドキする」ことではなく
今は、フルバンドで、最新のテクノロジーを駆使して完成なさった楽曲を
音数の少ない編成で、いかに料理して、新たな形に仕上げるか
…ということに、関心が集中しておられるみたいですし
残念ながら、萩原さんのお望みは叶えられそうにないですね?(苦笑)
ともあれ…「まあ、ちょっとずつ、ちょっとずつ、そういう感じですよね
だから、自分でナンか、もう間奏も…僕、結局…
ほら、健ちゃん、知ってますけど、僕、逆じゃないですか
(『左(きき)ってことですよね?』と萩原さん)
そう、だから、右用のギターを左で弾いてて…
(『そのまんまですよね?だから、弦を張り替えたりせずに
そのままひっくり返して弾くというね』)
だから、どうしても1弦が上に来るから、1弦はオープンみたいになるんですよ
そういうコードの押さえ方ね、いつも1弦のEが鳴ってるみたいな…
だから、あんな変なことが出来る(笑)アレ、超変だもんね」と甲斐さん
…って、それは、自己流でかなり創意工夫なさって来られた結果だと思われますが
萩原さんが「だから、そのベースラインっていう考え方も
ちょっと我々が考えるのと、ちょっと違いますもんね
まあ要するに、低音弦の鳴らし方が、普通の人と違うから、考え方が面白いことになりますよね
アップで弾いた時に、低音が鳴って来るみたいな…」とおっしゃると
「そう!そう!そう!あと、普通にダウンで弾いてても、真ん中えぐってるんですよ
だから、1弦と6弦は、一応鳴ってるんだけど、みたいな…
一応鳴ってるって、どういうことだよ(笑)」と笑っておられました(笑)
そして、萩原さんが「で、そこで、まあ鍛え上げて…照和で、色々鍛え上げて
だんだん人が集まって来る訳ですよね?」と「ライブハウス」トークに戻されると
甲斐さんは「まあねぇ…結局、その…歌いながら
ウェイターやりながら…みたいなことになった時に
(照和の出演者は)みんなカバーバンドばっかりだったんですよ、フォーク関係のね
こいつらを絶対ヤメさせた方がいいと思って…(笑)
だから、ナンでかと言うと、オリジナルを書いてるグループの方が
最初は拙くても、やっぱ、曲を覚え始めたら、客が絶対来るんだよね
(『なるほどね…で、甲斐さんも書いてたってこと?』と萩原さん)
僕、その時はもう書き始めてたんで…
だから、巧妙に上手く説得して、どんどんヤメさして行って…
その間、僕はどんどん、あの…オーディション係…『甲斐、やって』って言われて
『おお、イイよ』って言って、僕がどんどん(新しいグループを)引き入れてたんですよ
(『新しく出るバンドをこう…審査してた訳ですね?』)
そうそうそう、審査してた…で、一番最初に入れたのが、その…モッズの森山の…
モッズの森山が、えーと…生ギターにちょっとマイク付けて、で、ボーカルで
で、あのー、ベースがエレキベースで、浅田が…アレ、シナロケ…シナロケの浅田が
2人で、その…組んで、それ『開戦前夜』っていう(ユニットで)なかなか良かったの!
で…『何が好きなの?』って言ったら『フーが好きだ』って…
で…『ちょっと、やってみ』って言ったら、一応出来るの、2人でフー
フーは、僕、実は大好きなんで『おお!イイね!イイね!』って言って…
(『良い時代…ナンかこう…やっぱりマニアックな人が全部、集まって来ちゃったんですね(笑)』)
そうそう!そうそう!結局、だからもう、それ、どんどん入れて…」
…と「オーディション係」をなさっていた頃のエピソードを話し始められましたが
のちに、ソロアルバム「翼あるもの」で、カバーなさったくらい
森山さんの「えんじ」という曲が、お気に召したのはもちろん
「ナンで『えんじ』っていうタイトルなんだ?」とお訊ねになった際の
「だって…初恋は『えんじ』っていう感じでしょうが」という森山さんのお答えに
感激なさって、OKサインを出されたんですよね?(笑)