フィルム・ガレージ(#9)その3 | ボクの奥さん

ボクの奥さん

ボクの奥さんは、半世紀に渡る甲斐よしひろさんファン。このブログは、主に彼女の『甲斐活』について綴っております。

そして話題は「タランティーノ作品のサントラについて」へ移り
「タランティーノのホントにある種、その功績というか
あの…彼は、その映画だけじゃなくて、サントラを売ったっていう功績もスゴイと思うのが
あの…ちゃんと映画のダイアログを使って、その直前、その直後、すぐ曲に行くっていう
そういうサントラの作り方してるじゃないですか」と甲斐さん

「あれはね、昔もあった、あったけど
全編あんな風に映画音楽のようなアルバムを作るっていうような考え方は
やっぱりもう彼が一番最初ですよね
ダイアログから曲に行って、もうナンかスカッとさせるっていう感じだから
やっぱり、結局『う~ん…』と思ってても
やっぱりタランティーノ(作品)は、サントラ全部持ってるんですよ

で、マスタリングも付き合ってるんですよ、彼は…
マスタリングってのは、音の整合性を良くして、バランス良くする作業なんですけど
僕らもミックスダウンしたあとは、絶対マスタリングする…するんですけど
そのー、だから、マスタリングもして、すごく音が良いんで

『イングロリアス・バスターズ』のデヴィッド・ボウイの
『キャット・ピープル』のテーマも音すごい良いもんね
だから、それはビックリしますよね、ナンか…」と話されたトコで

「イングロリアス・バスターズ…製作:2009年 監督:クェンティン・タランティーノ
第2次世界大戦で、ユダヤ人女性とドイツに潜入した米軍秘密部隊
両者がヒトラー暗殺を目指すブラピ主演の名作」というクレジットが出て

「ボウイ、そこまで気にかけてないのかな?と思うくらい違うもんね、やっぱり…(笑)
映画って上と下、切り取られるんですよ、音質的に…
あの…高音、ハイ高音のところと超低音のところって
どうしてもやっぱり切れるんで、やっぱ…
だからマスタリングで、強く表現できるような音の作り方してますよね

だから、やっぱりタランティーノのサントラは、毎回買って、あの…楽しい!
で、ちゃんと日本語の解説が付いてるヤツも買います
僕、2枚買いますから、洋盤と日本語盤と、ハイ(笑)」と、おっしゃってましたが
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」のサントラは
AMラジオから流れて来るBGM風に仕上げられているのが、ちょっとご不満だったような…?(笑)

それはともかく…
いよいよ「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドの魅力を徹底解剖!」ということで
まずは「今作のカギであるシャロン・テート事件当時の背景」から…

「シャロン・テート事件っていうのは、1969年に起きてるんだけど
まっ、チャーリー(テロップ他はチャールズ)・マンソン一味が襲ったと…
で、その…その前に、ウッドストック…まっ、いわゆる平和の祭典と言われる
その『ラブ&ピース』の象徴かのような…
まっ、あの…40万人が集まって、えー、3Days行なったという…」と話し始められたトコで

「ウッドストック・フェスティバル…1969年8月15、16、17日の3日間に渡って
アメリカ合衆国ニューヨーク州にて行われ、約40万人の観客を集めた
史上最大の『愛と平和と自由』のロックフェスティバル」…との注釈が表示され

「そのウッドストックが、僕はもう『もうすぐやって来る』
『もうすぐ行われる』って、ゾクゾクしてたの…してたんですよ
で、えー、もうそれは、雑誌でもラジオでも
もうとにかく数少ない情報から、えー、8月の途中で3日間やると…
で、まあ、愛…えー、夢と愛の祭典とか、ナンかそういう感じで…

で、さあ、もうすぐウッドストックだ!っていう直前に、このシャロン・テート事件が起きる
で、まあ、あのチャーリー・マンソン一味が
えー、まっ結局、間違ってるんですけど、襲った(相手)人間が…
で、えー、シャロン・テートは当時、ロマン・ポランスキーと、あのー、結婚したばっかりで
で、ポランスキーは、そこ(自宅)にいなくて

えー、結局…まあ、シャロン・テートは妊娠してて、お腹大きかったんですけど
その…もうそれも、かっさばかれて、えー、殺されると…
ホントに残虐で、むごたらしい事件だったんですけど…」と説明なさってましたが

簡単に補足しますと…ミュージシャンを目指す若者だったチャールズ・マンソンが
ビーチボーイズのデニス・ウィルソンと知り合い
音楽プロデューサーのテリー・メルチャーに紹介されて、プロデビューを夢みたのも束の間
その後、メルチャーと連絡が取れなくなり、彼を逆恨み(汗)

アルマゲドン思想に取りつかれたマンソンの言葉に盲目的に従うマンソン・ファミリーに
メルチャー当人は引っ越しているにも関わらず
その後に屋敷の主となったポランスキー監督の妻シャロン・テートと
監督の留守中に招かれたゲストたちを皆殺しにすることを命じた…という
命を奪われた方々や、そのご遺族には、理不尽以外の何物でもない事件だった訳ですが(汗)

ボクは、ポランスキー監督が「ローズマリーの赤ちゃん」の主演候補に挙げていた
シャロン・テートと結婚したのが、この「悪魔の子を妊娠する」映画の公開後だったので
ナンとも言えないほど不気味な感じがしたのを覚えてます(汗)
つい最近、甲斐さんのお友達の町山智浩さんが
「ローズマリーの赤ちゃん」についての「ムダ話」なさっていて
この作品をまた思い出してしまったし…(苦笑)

ともあれ…「それは、僕、その69年当時は、そのウッドストック40万人っていうのがありつつ
このシャロン・テートの残虐非道な事件は、単なる点と点だと思ってたんですね
だけど、その年の暮れに、えー、ローリング・ストーンズが
アメリカでフリーコンサートやると…で、オルタモント…
サーキット場なんだけど、オルタモントでフリーコンサートやるっていうので

やったら、その護衛にあたってたヘルズ・エンジェルスが
その…黒人の青年を殺すんですよ、その場で…
で、俺、その時に『あっ!何がラブ&ピースだ!』と…
これで、これで、僕、シャロン・テート事件と、それからオルタモントで
僕、点と点が線になるんですよ、そこで…
で、ラブ&ピースの時代はもう幻想だと、もうこれで終わったっていうのが
僕の高校1年生の時の記憶なんですよ

ああ、もう平和で牧歌的なロックの時代は終わり
完全にそこから…ナンて言うんですか?こう…アートロックとか
そういう…ナンての?ホントにロックな進化が始まるんだけど
もう、そういう平和で牧歌的な時代は終わったんだなという記憶が
すごく自分の中であるんですよね」と、おっしゃってましたが

ボクが、この「ワンス・アポン…」の感想を書いた時
「ラブ&ピース」の時代が終わったということに触れはしたものの
当時も、本作の観賞後も、甲斐さんみたいに「点と点」を「線」に結びつけて
「ひとつの時代の終わり」を、しかと認識していなかったというか(苦笑)
ナンとなく「そんな雰囲気」を漠然と感じていただけだったような気が…(苦笑)

余談ですが…去年、奥さんが「甲斐よしひろバンド」が参加された
「JAPAN DAY」参戦のためにニューヨークへ行った際
甲斐バンドの聖地巡りの合間に観光スポットにも足を運び

カーネギーホールを訪れた時には「グリーンブック」に登場した
ドン・シャーリーのペントハウスを見上げたり
ダコタハウスの前では「逝ってしまったジョン・レノンのために」という甲斐さんの言葉や
その訃報を知らせる新聞を信じられないといった表情で
ビリビリに破られるお姿を思い浮かべたりしたらしいんだけど

その12年前に「ローズマリーの赤ちゃん」の舞台になったのも
そのダコタハウスだったことを失念していたみたいで
「ワンス・アポン…」を観たあとに、ずいぶん悔しがっておりました(苦笑)