甲斐報VOL.141その2 | ボクの奥さん

ボクの奥さん

ボクの奥さんは、半世紀に渡る甲斐よしひろさんファン。このブログは、主に彼女の『甲斐活』について綴っております。

続いては…「鈴木健太は、この3年間に何を感じ
どんな音を鳴らそうとしてきたのか?」とのタイトルの下

「ビルボード・ライブ・ツアーの斬新なコンセプトを
KAIとともに具現化してきたギタリストが
この3年間に感じた緊張と興奮の記憶を振り返る」特集です

「甲斐さんの楽曲にオーソドックスでスタンダードな
アメリカン・ルーツ・ミュージックをどうマッチングさせるか?
それがまずテーマとしてあったわけです」と鈴木さん

「探り探り」の1年目は「『こういう曲たちを
アメリカン・フォークっぽいアプローチでやろう』という方向性を貰って」
「そのコンセプト自体が斬新だから
プレイには斬新さは必要ないと思った」そうですが

「でも、甲斐さんが求めていたのは、とてもトラディショナルなスタイルで
実はそのスタイルが歌は一番生きるんです」と気づかれたのは
「まず、バンド・アレンジの曲を聴いて準備する」際に
「コードを分解したり、シンプルなコードに置き換えたりする」と

「あの甲斐バンドの曲が本当に自然に
アメリカン・トラディショナルな雰囲気に重なってしまったり」して
「甲斐さんの音楽は、元々アメリカン・ルーツ・ミュージックを踏まえているというか
そこからの発展形として作られてる曲が多い」と思われたかららしい

元々、甲斐さんは、甲斐バンド時代からずっと
曲が「降りて来る」と頭の中でキープされ
「3日経っても残っていたら良い曲」と判断なさって
「ギターでコードを探し始める」そうだし

それぞれの楽器のフレーズや全体のアレンジは
メンバーの皆さんと話し合って決めるという形…「編曲は甲斐バンド」…で
レコーディングなさって来た訳で

甲斐さんが「生ギター1本で最後まで歌えちゃうくらいに仕上げる」のが
基本のスタイルだったんだとすれば
鈴木さんの言葉も腑に落ちますよね

照和で弾き語りをなさっていた、その原点に立ち返られたら
甲斐さんの体内に蓄積されている様々な音楽の中でも
特に脈々と流れておられたのであろう
アメリカン・フォークやカントリー、ブルースの血が
クローズアップされたということなのかなあと…?

また、鈴木さんは、この3年間の成果として
「生楽器の強さ、もちろん繊細さも含めてですけど
そういうものを、肌を持って感じたという実感」を挙げられ

「甲斐さんとやるまでは、エレクトリックな編成が基本で
アコースティックな演奏は、それを演出するためのひとつのコーナー
…みたいな感じがあったんですけど
独立した、その編成でしか出来ない表現であって
何かのミニチュア版では決してない」と記されてますが

かつて佐藤剛さんが仕切られた、甲斐さんと浜田省吾さんの対談で…
浜田さんが「今のロックって、スタイルなのね
生ギターでやるからフォークだとか
それにバンドがつくとフォーク・ロックとか…」とおっしゃると

「そんなことない、甲斐バンドはエレキでやっていてもフォークと呼ばれる
ひどい人になるとGSと呼ぶ」と甲斐さん(苦笑)

ロックに市民権がなかった頃の日本では
聴き手の間に、楽曲そのものがどうこうよりも
フォーク派なのか?ロック党なのか?ということが「まず、ありき」
…といった空気が流れていたことは否めません(汗)

甲斐さんも【安奈】をリリースされた頃までは
「生ギター1本でやってもロックだ!」と力んでおられたみたいだけど
例の「中間管理職風の男性」の件があって
「フォークもロックもない、これは『歌』なんだ」と思われたそうです

もっとも「ひとりきりの甲斐よしひろ」ライブでは
「アコギだけど、でも『やっぱりロックだったよね』って形にしたかった
『あのアコギツアーは清々しくて良かった』なんて感想言われちゃったら
俺は誰なんだ?って感じだろ(笑)」と話されてましたが…(笑)

以前の甲斐報に…「アコースティックだからフォーク」ではなく
「アコースティックなのにロック」でもなく
「アコースティックだからこそ」
カントリーやブルースといったアメリカ音楽のルーツに、より遡った表現に
現代的なセンスで切り込んでみる…と書かれていて

甲斐さんが「ネオフォーク聴いてて思うんだけど
過去の受け継がれなきゃいけないものをチャンと受け継いでいながら
今の自分たちのエイジのスピリットをビッと出してる感じがして、胸打たれるんだ」
…と、おっしゃっていたことを思い出しました

ともあれ…「甲斐さんとやってると
『もっとオマエら、ついて来いよ!』みたいな
牽引力をすごく感じるんです」と鈴木さん

「こちらも、まず気持ちがしっかりついて行かないと、太刀打ちできないというか
『歌を支える役目だから控えめに』みたいな気持ちじゃダメなんです
こちらも同じくらいの気迫で臨まないと支えられないんですよ」とおっしゃってますが

これは、甲斐さんと松藤さんが「コーラス」について話されていたこと…
「近くで合わせようとするんじゃなくて」
お二人が立っておられる、その正面の「ずっと先の方で重なるのが正解」
…と同様に、全力でぶつかり合わないと
良い音楽、良いステージにはならないということでしょうね?

ただ、松藤さんがハモられる時には、自然なコーラスに聞こえるんだけど
松藤さんがリードボーカルで【ビューティフル・エネルギー】や
【一日の終り】などを歌われる際に
甲斐さんが、アノ声で、しかも全力で(笑)コーラスなさると
松藤さんの優しい声が掻き消されそうになることが…(苦笑)

それはともかく、奥さんによれば…
1年目には、かなり緊張されていた鈴木さんが
木村将之さんとベチコさんが新たなメンバーとなられた2年目には
バンマスの風格さえ漂わせるようになられ

3年目には、初日のオープニング曲を弾き始められる前に
ニヤリと笑みを浮かべられたらしいし
今年のツアーに関しても
「『まあ、見てなさいよ』というくらいの自信はもうあります(笑)
楽しみにしててください」と話されていて

kainatsuさんが記されていたように
「一体今回はどんなストーリーが待ち受けているのか
これまで以上の緊張と期待に胸膨らませ
ゾワゾワとその幕開けを待っている」方が大勢いらっしゃるでしょうね♪

余談ですが…「オーディエンスの話もさせてください」と鈴木さん
去年12月の甲斐バンドツアー最終日をご覧になった時に
ツイッターにも上げられてましたけど

「甲斐さんのお客さんは、音楽をよく知ってますよね
バンドの演奏に、お客さんは曲ごとの色に合わせて
いろんな反応の仕方をしてるんですよ
すごいなあと思いました」と驚かれてますが(笑)
これは、甲斐さんが長きに渡り
教育的指導や叱咤激励なさって来た賜物(笑)と申しましょうか

ハリー・ベラフォンテのライブアルバムを聴かれて
その「コール&レスポンス」が、甲斐さんの原体験となっておられることも
もちろん無関係ではないと思うんだけど…(笑)

奥さんが、甲斐バンドをデビュー当時から、リアルタイムで聴いて来て
一番良かったと感じるのは、シングルならシングル
アルバムならアルバムが発売された時の時代背景とか
甲斐さんやバンドを取り巻く状況といったものを把握しやすかったことらしい

例えば…【噂】という曲を、テレビ拒否で魔女狩りに遇われていた(苦笑)
まさにその当時に聴くのと、数年後に初めて聴くのでは
全く違うように受け取れるでしょうし
仮に、その由来を知識として持って聴いたとしても
やはり、当時の空気そのものは想像するしかないんじゃないかと…?

人それぞれ、曲の好き嫌いはあって当然ですが
甲斐さんのライブに参戦される皆さんは
甲斐さんの曲と共に過ごされた時間の長い方が少なくないと思うし

鈴木さんが、曲の色に合った反応をするとおっしゃるのも
それぞれの曲に込められた甲斐さんのメッセージや思いを
深く理解なさっている方が多いためかなあと…(笑)