コラム拾い読み6 | ボクの奥さん

ボクの奥さん

ボクの奥さんは、半世紀に渡る甲斐よしひろさんファン。このブログは、主に彼女の『甲斐活』について綴っております。

今回は、作家の村田沙耶香さんのコラムから…
「私は『ヒュー』の才能がないんです…と言うと
『私もそうです』と言われることが多い

コンサート会場などで、よく『ヒュー』と皆が言っていて
自分だけ上手く言えないことがある
だから『ヒュー』は皆にとっては馴染みがあって
自然に口から出て来る掛け声なのだと思っていたのだが

『私はけっこう言いますね
ヒューをいつも使っていますね』という人に会ったことがない
では、大勢の人が集まる場所で
誰が『ヒュー』と言っているのだろう

ただ周りに合わせて『ヒュー』と言ってる人が多いということなのだろうか
だとしても、最初に『ヒュー』と発する人がいないと理屈がおかしい

『ヒューが得意だ』という人に訊いてみたいことが色々ある
私が根掘り葉掘り訊こうとしている気配を察して
『私もあまり言わないです』と誤魔化されているのかも知れない

先日、コンサート会場で『ヒュー』が巻き起こった時
突然『ホー』なら言えるかも知れないと思いついた
皆が『ヒュー』と言っている中
小さい声で『ホー』と言ってみると違和感がない

私が『ホー』と言う人で、隣の人も『ヒュ…いや、ホー』となり
いつかこちらが主流になる日が来るかも知れない
そんなことを考え、次の『ホー』の機会を楽しみにしている」

と、記されてるんだけど、奥さんいわく…
ライブ中にそんなこと考えてるから、声が出ないんじゃない?(笑)

ボクは、甲斐さんや甲斐バンドのライブに限らず
大声で歌ったり、ヒューやホーと叫んだりしたことはないんですが

村田さんが「ライブに参戦していることの証」というか
演者の方に「高揚した気持ちを伝えたい」という思いを
「ホー」に託されているように感じます

もっとも、奥さんに言わせれば
頭で考えるのではなく、テンションが上がって、自然に体が動けば
ヒューでもホーでも勝手に口から飛び出すらしい(笑)

で、コロンビアの特派員の方が…
「コロンビア西部の町カリでタクシーに乗った時
ラジオから流れる陽気なサルサに合わせ
運転手がハンドルを握ったまま踊り始めた

『体が自然に動いちゃうんだ』と
両腕を上げ下げしたり、足でリズムを取ったり…
運転は大丈夫かと気をもんだが、本人はとても楽しそうだ

中南米で取材していて、いかにもラテン的と感じるのはこういう時だ
みんな本当に踊りが好き
貧困や犯罪など問題が山積みの中南米諸国だが
家族や恋人と踊る彼らの姿は、見とれてしまうほど幸せそうだ

入ったバーで、周囲の客が踊り始め
一人でいるこちらの肩身が狭く感じることも珍しくない
とはいえ『踊ろう』と誘われると、つい身構えてしまう私

下手くそな踊りが照れくさいからだが
誘う側は多分、おそらく誰もそんなことは構っていない
それでも気にしてしまうのは、まだまだラテン世界の修行が甘いのかも」
…と、おっしゃっていたり

また、米西海岸オレゴン州ポートランド駐在の記者の方は…
「土曜日の午後10時過ぎ、ホテルで取材内容を整理していると
『ヒュー』『オー』といった叫び声が聞こえて来た

外に出てみると、繁華街の道路を
全裸の男女が威勢よく、次々に自転車で駆けて行った
カラーペイントや下着で陰部を隠す人もいるが
若者だけでなく、年配の夫婦もスッポンポンになってペダルを漕いでいる

沿道の警察官は、立って様子を見ているだけ
参加者は気分が高揚しているのか
立ち尽くしていた私に、ハイタッチを求めて来た

この風変わりなイベントは『世界裸自転車ライド』
裸になることで注目を集め、化石燃料への依存を減らし
自転車愛好家の安全策の強化などを訴えるのが目的なんだとか

同様のイベントは、英国やカナダなど
約20ヵ国で開催されているという
日本なら公然わいせつ罪と言われそうだが
参加した黒人男性は『最高の気分だよ』と満足げ
どこを隠す訳でもない堂々とした姿に
見ている私の方が恥ずかしくなった」と書かれていたり…

まあ「お国柄」と言ってしまえば、それまでなんだけど
日本人は真面目で、感情をあらわにすることをヨシとしないというか
嬉しさや喜びを表現するのが苦手な方が多いですよね

でも、同じ日本人でも沖縄の方は
お酒が入ると踊り出されたりするそうですし
普段の奥さんには、ラテン的な気質は全くないにも関わらず
コンサートやスポーツ観戦となると、熱い血がたぎるみたいで(笑)
横で眺めていると、ちょっと羨ましい気が…(笑)
ただ、24時間365日ラテン系のままだったら
一緒に生活するのは大変かなあ…(汗)

余談ですが…「異例づくしの空路」というコラムには
「太平洋の島国マーシャル諸島に出張中
地方の島から首都マジュロまで国内線を利用した

出発は大幅に遅れたが、アナウンスはなし
乗客に何の説明もないとは珍しいなと思いつつ
ゆったりと待つ地元の人たちを見て、そんなものかと受け入れた

2時間近く遅れて、定員が20人ほどのプロペラ機に搭乗
コックピットのドアが開け放しだと気づいた
緊張する瞬間の一つでもある離陸時のピットの様子が垣間見えて興味深い
ただ、誰かが侵入しようとしたら…と心配になるような状況ではある

飛行機は首都に着く前に別の地方空港に立ち寄った
次の着陸地を目指す客は、機内で待機…が普通だと思うが
客室乗務員は『15分ほど止まります
外に出てリフレッシュしても良いですよ』

滑走路は舗装されていない島の草原
その向こうには、南国の海が広がる
小さな空港事務所の周りには、子供たちが何十人も見物に来ていた
カメラを向けると、愛らしい笑顔がたくさん広がった

飛行機は遅れを取り戻すことなく、首都に着いた
それでも、何だか得した気分だった」と記されていて

もし、同じことが日本の国内線で起こったなら
まず、2時間近く遅れた時点で
どんなに刺々しい空気に包まれただろうと思わずにはいられません(汗)

もちろん、仕事や急用で飛行機を利用されている方にとっては
「怒って当たり前」なんですけど
「まっ、しょうがないか」と気持ちを切り替えて
遅れたことを楽しむ余裕がある方が幸せだなあと…(笑)