1982年5月号からまた再開します♪
以前に「フライング」でご紹介した
甲斐バンドBEATNIKツアーの日程表と「良い席の購入方法」が出てる号です(笑)
甲斐さんが堪えがたきを堪えられた「結婚会見」のおかげで
「6月からツアーに出る!」ことになったようだけど
年末の武道館での「休業宣言」以来
甲斐バンドは「約2ヶ月の完全休養」
その後「甲斐よしひろの自宅にある地下スタジオでの
念入りな打ち合せを経て、デモテープの制作」が始まり
3月から「場所を都内のスタジオに変えて
松藤英男、大森信和を始めとするレコーディング・メンバーが全員揃って
ニューシングル【無法者の愛/観覧車'82】の最終リハーサルに入った」
その際「甲斐バンドのメンバーには
2ヶ月というブランクは感じられない」…と記されてますが
前月号の最後に「松藤英男 in another day」とのタイトルで
休養中の松藤さんのとある1日に密着したレポがあり
それによると…「ツアー中から1日平均5時間の睡眠時間は変わらない
肉体、精神、共に疲れは取れて、緊張感は失わない
ベスト・コンディションの睡眠時間だ
どんなに前夜遅くても、朝10時前後には起床
朝食を摂りながら、新聞に目を通し、週刊誌を買いに街へ出る」
「ツアー最終日から、丸2ヶ月
東の街から西の街へ、移動する日常に慣れきった身体と精神は
[家にいる、1ヶ所に留まっている]ことのみで
情報に枯渇した気分に陥る
ツアー中より更に週刊誌をよく買うようになった」
「その週刊誌を携えて、午後1時、自室へ…
ニール・ヤングの[ゴールド・ラッシュ]に針を落とす
この2ヶ月、レコードは手当たり次第に聴いた
傾向もジャンルも欧米も、何も問わずに聴きまくった
特に、ニール・ヤングとゴドレー&クレームは
デビュー盤から新作まで、繰り返し、繰り返し聴いた」
「何と言ってもポピュラー・ベスト10で育った人だから」と松藤さん
「良いと思ったものは何でもいい
手当たり次第に聴くことで、その再確認が取れた
スピード感のあるリズミックなものが好きだけど
それ以前にメロディが良くなければ…という大前提があって
両方をプラスしたような曲を探して聴いていた」と話されてます
「午後3時[池中玄太80キロ]を見るために自室を出る(笑)
この脚本を書いている松木ひろしの大ファンだ
ついでに娘を背中に乗せて、腕立て伏せ100回」
松藤さんいわく…ドラムを叩いてるから、腕はそう辛くない
まず辛くなるのが胸、それに耐えて続けると
胸に筋肉がついて来るのが判る
目に見えて筋肉になって行く
「午後4時過ぎ、酒を片手に再び自室へ…作りかけの曲をいじってみる
完成した曲は、まだほんの少ししかない」のは
「イントロはこう、エンディングはこうと、手口を知って作るのはイヤだ
[この曲は人を騙す]と思うところが僅かでもあれば、やり直す
だから、まだ自分の理想には遠い
あえて1曲、ひとつの作品という形にしない
これだと思える曲を作りたい」からみたいです
「午後11時、今日のニュース、プロ野球ニュース、明日の朝刊を見に居間へ
4時から今まで、自室を出たのは夕食とトイレだけだった
おもむろに腿上げをやり始めた
腿を高く踏み上げ、バテるまでやる
背中も胸もトレパンも、ぐっしょり汗ばんでいる」
松藤さんは「もうすぐレコーディングが始まる
それに備えて、まず体力作り
初めての2ヶ月のオフで、とにかく不安だったのは体力がなくなること
タイコを叩くためにはまず体力
後は、ノリ方さえ忘れないようにしていれば、すんなり戻れる
ステージをやっていないと
どうしても足踏みしているような気がしてしまう
その気持ちを高揚させる、それがオフの重要なポイントかも知れない」
…と、おっしゃってますが
それまで年間100本、単純計算で3日に1回のステージをこなされて
その合間を縫ってレコーディングもなさっていたのが
突然、2ヶ月間も「完全オフ」になったら
身体のリズムがおかしくなっても不思議じゃないですよね
奥さんにとってのツアーは「非日常」だけど
その「非日常」が当たり前の「暮らし」でいらした訳ですし…
ともあれ、その「とある1日」の続きには
「THIEF」と「ルード・ボーイ」のビデオをご覧になって
「午前3時、再度自室へ…
読みかけだった小林信彦の[定本日本の喜劇人]を一気に読み終える…午前5時」と書かれてますが
「ミュージシャン」の方の「日常生活」って
やっぱり「お父さんの休日(笑)」とは違って
常に心と身体を鍛えておられるんだなあと…
で、レコーディングの話に戻りますと
ニューシングルは2曲とも「譜面になっていて
アレンジャーである椎名和夫氏も参加
何度も話し合いを重ねては、音を出しながら
サウンドが完全にかたまるまで打合せは続く」
そして「リズム録りが始まり、次第に熱気を帯びて来た
途中、アレンジの変更があり
夜を撤してのミーティングが行われたりもしたが
総じて順調なペースで進行した
リズム録りが終わると、いよいよ集中力と独創性が要求される
きついスタジオワークが始まった
それから約20日間に渡って、ほとんど連日
午後3時頃から、明け方の4時、5時まで作業が繰り返され
3月26日、A・B面のマスタリングとカッティングを最後に
ニューシングルのレコーディングは終了した
なお、甲斐バンドのメンバーは引き続き
アルバムのための作業に入っている
このレコーディングは、ツアーの合間を縫って夏まで続けられる」
…と記されてあり、本来ならレコーディングだけに集中なさるはずが
「2ヶ月間のオフ」を除くと、結果的に
従来通りのスタイルになってしまったくらい
あの「会見」は、大きな出来事だったんですね