ナンだかまた「禁断の木の実」に手を伸ばそうとしているような
「ヤバイよ、ヤバイよ」って気がしますが(苦笑)
1982年12月から発行され始めた甲斐バンドの機関紙「BEATNIK」
我が家には、1986年8月号までがファイルされているんだけど
普段は、たまにそのダイジェスト本「BEATNIK」を手にするくらいで
このタブロイド新聞大の機関紙に目を通すことはなかったのに
「シビレる言葉」を書いてる時に、ふと
「そういや、アレの表紙(1面?)にもナンかあったなあ」などと思い出し
現物を発掘して(笑)見てみると…
書かなきゃダメだ…って、誰に言われた訳でもないですが(笑)
魂のゴングが鳴っちゃったもんで(笑)
しばらくおつきあい下さいね♪
本来は、創刊号からヒモトイて行くのがスジだと思うんだけど
その前にまず、そもそものきっかけになった
表紙の「シビレる言葉」について…
ボクの記憶に残っていたのは
1982年9月のVol.10から1年間分の「表紙」だったようで
例えば、その9月号には「誰に対してなのかわからない
あらゆるものへの漠然とした憎悪がグルグル回り続けている」という
ジム・モリソンの言葉が載ってます
甲斐さんが「あまりにも聴き過ぎて
もう好きか嫌いか判らない(笑)」とおっしゃってたミュージシャンであり
20代の頃には「よく似ている」と言われておられた方ですよね
その20代には、ジムと同じく?
いつも何かに怒っているかのように不機嫌で
ご自身も彼が亡くなった年齢まで生きられるのか?と
考えていらしたという甲斐さん(汗)
でも、甲斐さんが自ら編集作業にタッチしてはおられなかったでしょうし
この機関紙の発行人は、当時の甲斐バンドのマネージャー・佐藤剛さんで
この9月号から、田家秀樹さんや亀和田武さんが
エディターとしてお名前を連ねていらっしゃるところをみると
その頃に甲斐さんがよくお聴きになっていた曲や
読まれた本、ご覧になった映画などの話から
「コレは!」という言葉を選んでおられたんじゃないかと…?
ちなみに…奧さんがずっと覚えていたのは、Vol.4の表紙の言葉
…というより、創刊号からしばらくは
「文章」が掲載されていたみたいで、それを要約すると…
何も描かれていない真っ白なキャンバスより
猫の足跡で汚れてしまった方が
白さを強烈に感じさせるのではないか?
全く音が聞こえない部屋より
たまに遠くで汽車の音がした方が
より静けさを感じるのではないか?
真っ暗闇の中で、暗いなぁと思う人は、おそらくいない
長時間いれば恐怖が募るだけだ
薄暗いから人は暗いと思い、暗い暗いと騒ぎたてる
要するに、暗いと騒ぎたてる余裕がある
俺は孤独だ一人ぼっちだと大騒ぎする奴がいる
しかし、北海道の大原野を開墾している男が
俺は孤独だ一人ぼっちだと大騒ぎするだろうか
誰も俺を理解してくれない そう叫ぶ奴がいる
人間が人間をそう簡単に理解してたまるものか
お前の事はよくわかる そう言いたがる奴ほどキナ臭い
…ちょっと口の端がゆるんでしまうような内容ですが(笑)
そこそこの長さがある文章を記憶していたってことは
当時の奧さんの周りには「大騒ぎする奴」が大勢いたんじゃないかと…(笑)
…って、甲斐さんがイチバン騒いでおられたりして?(失礼!)
それはさておき、前出のジムの言葉が載った号の内容はと言うと
「ビートルズは好きじゃなかった」って特集で(笑)
「良いものは語りつがれるべきだと思うし
ビートルズがそれに値するグループだということも分かる
彼らが偉大だということに異論を唱えるつもりもない
でも、ビートルズを嫌いなのは人間じゃない、みたいなのは行き過ぎ
もう過去のグループで、今を生きてないのだから
もっと今を生きているグループに
目を向けるべきではないのか?」との主旨に基づき
「あえて、好きじゃないよと言ってしまおう」ということみたいだけど
「比較は不毛(笑)」と言いつつ
ストーンズと対比してみたり(笑)
「エルヴィスの方が不良だった」との記事があったり(笑)
ビルボードチャートで「ビートルズを蹴落とした(笑)」
アーティストを並べておられたりと
さすが甲斐バンドの機関紙だけあって?
やっぱりトンガっていらしたんですねぇ(笑)
個人的には、亀和田さんの書かれた記事がオモシロイ♪
1960年からの3,4年間に流行った曲のタイトル…
悲しき少年兵(笑)、悲しきインディアン、悲しきカンガルー
悲しき16歳、悲しき60歳(笑)、悲しき街角、悲しき足音…等々を並べられ
こういう歌が大手を振って歩いている時代というのは
けっこう気楽な時代で(笑)
いったい何がそんなに悲しいのかと訊ねてみると大したことはないのだ(笑)
極めつけは「ミスター・ロンリネス」で
ジーン・ヴィンセントが歌ったものは、今聴きかえしても
チンピラの凄味がそれなりに伝わってくるが
スリー・ファンキーズの方は、もうメロメロに近い
ただ軟弱なだけでなく、きわめて単純に出来上がっている
でも、中学二年生だった僕はこの曲を聴いて
「ああ、これは俺のことを歌った曲に違いない」と
感涙にむせんだものだった(笑)
こんな下らない曲を聴いて育った僕や僕の世代が
ロクな大人になれないのは当たり前のことなのだ
…とおっしゃってます(笑)確かに…(笑)
でも、亀和田さんがちょっぴりおセンチな方だったからこそ
甲斐バンド初期の甲斐さんの作品に心惹かれていらしたんじゃないかと…?
ともあれ「ビートルズ世代」というのは存在するが
でもそれは、サラリーマンのカラオケの定番になり
昔話と懐メロで、課長もOLも丸く収まるっていうことなのか?(笑)とか
あるいは、教科書に載ったり
モーツァルトと比較されたりするから
「良いんだ」という優等生で立派なバンドなのか?(笑)とか
「音楽が世界を変える」との期待が
音楽を何かとてつもなく大きなものにすりかえようとしてるんじゃないか?
…等々の問題提起がされた後に
「ブルーレターはスキャンダラスな歌か?」との考察が…(笑)
男が歌ったSEXの歌は「抱きしめたい」という欲求を歌ったものか
「カーテン」のように行為を連想させるものが主流で
「やるまで」のドラマは歌になっても
「やった後」のホロ苦かったり辛かったりするヘビーな物語は歌にならず
ただ、涙やタメ息で泣くのすがるのといった
演歌のパターンでしか歌おうとしない
「スキャンダル」は、リアルなテーマ性がなければいけないが
リアルというのは実生活のことじゃなくて
「甲斐よしひろ夫婦は上手く行ってるのか?」と
心配するのは「ゴシップ」だ(笑)
物語を歌っても物語を越えたテーマを突きつけてしまうリアルさ
男と女の物語に関して、スキャンダラスな形になったのが「ブルーレター」だと…
奇しくも、この号の入稿間際に
「ブルーレター」が放送倫理規程に抵触するとのニュースが入ったらしく
「網走番外地」と一緒にされるのは
「あーりがとう!(笑)」という気がするが
岡林信康の一連のプロテストソングと一緒くたにされるのは
「歌の質が違う」という気がすると…(笑)
どこにでもあるような青春のワンシーンのどこがいけないのか?
「はらませる」という言葉の問題ではないところで
胸に迫って男が泣ける歌を
言葉でしか判断できないお役人は
「感動」の全体を測ることができない人たちだ
たとえ、放送で流されなくても
ライブで歌われ続けることは間違いないのだ…と書かれてますが
「破れたハート…」なんて、アルバム全曲が「暴力賛美」ですもんね(笑)
80年代になってもロックはまだ
「不良の音楽」だったんだなあと…(笑)
余談ですが…もっとサクサク「シビレる言葉」をご紹介するつもりが
思ったようには進まず…(苦笑)
でも、完成間近に保存し損ね(汗)
折れた心を励まして書き直したことに免じて?ご容赦くださいm(__)m