バンドやろうぜ!その7 | ボクの奥さん

ボクの奥さん

ボクの奥さんは、半世紀に渡る甲斐よしひろさんファン。このブログは、主に彼女の『甲斐活』について綴っております。

甲斐バンドの解散アルバム
『リピート&フェイド』についてのインタビュー記事によると…

夢あり、冒険あり、ロマンあり、涙と笑いありの
バラエティをやりたいと思ったと甲斐さん

今はハッキリしていて、面白いことをやっていかないとダメ
今、得意なことをやってる奴が強いのは、説得力があるから…

半年かけて100回以上もやり取りしながら
デモテープを作ったおかげで
スタジオでの作業は、3ヶ月で済んだそうだけど

最初、甲斐さんは机の上に積まれた
メンバーそれぞれの自作曲のテープを聴いて
1人2~3曲ずつで1枚のアルバムに…と考えられたという

でも、削るには惜しい曲が多く、2枚組に…と思ったら
サザンに『KAMAKURA』で先行されていて
『外して考えないと面白くないから』(笑)

12インチシングル4枚組という
かつてないスタイルに決まったんだとか…

そのために8ヶ所のスタジオを使って
それぞれのプロジェクトが同時併行することになり

何処で誰が何をしているか
また、誰かのプロジェクトでトラブルが起きても
瞬時に連絡が取れるようにと
自動車電話を取りつけられたらしい(笑)

甲斐さんいわく…

こういうのって、気をつけないと
バラエティじゃなくて、単なるバラバラに終わってしまう
かといって、あれこれ策を弄すると個性を殺しかねないし…

僕が先陣を切るようなやり方ではなく
競馬みたいに、みんながゲートに入って
『せーの』でスタートする展開で

すごく赤裸に自分をアピールしていかなきゃいけない
それぞれ自分の得意な技や武器で勝負するのが楽しいじゃない(笑)

『甲斐バンド イコール 甲斐よしひろ』と思われてるけど
実は、そうじゃないと一番知ってるのは僕です(笑)

確かに甲斐バンドとしての僕の露出度は
他のメンバーに比べて、圧倒的に大きかったけど
それと『独裁』というのとはちょっと違うよ(笑)

僕は、ジェネシスとフィル・コリンズの相対関係が
すごくいいと思うし、好きなのね
彼らは全く質の異なったクリエイティブなことを
それぞれの場でやろうとしている
その方向性の違いが、つまりは可能性だと思う

とにかくこれは甲斐バンドの最新アルバムなの
改めて断っとくけど、僕がプロデュースした
各メンバーのミニ・ソロ・アルバム集なんかじゃないんだから(笑)

ともあれ、大森さんのプロジェクトは
デモテープの段階でインストでやることが決定したものの
『ポピュラー』松藤さんと『ファンキー』イチローさんも
メロディメーカーでいらっしゃるので

甲斐さんが歌詞を書かれると
今までと同じ展開になってしまうからと初めての外部発注に…(笑)

その『時代の言葉の書き手たち』全員に直接会いに行かれて
『プロデューサー的な地味なこともやった』と甲斐さん(笑)

松藤さんが2年前から暖めてらした曲には
ミカバンドの歌詞を手がけておられた松山猛さんへ作詞をお願いすることから始められたそうだ

一時期、甲斐さんのヘビロテ曲だったという【愛しのロージー】【バッド・モーニング】
それぞれの作者でいらっしゃる松尾清憲さんと辻仁成さん

五十嵐浩晃さんのシングル曲の
『行間でアピールするのがいい』歌詞を書かれたちあき哲也さん

レイニーウッドの【プリズナー】
【フェンスの向こうのアメリカ】でお馴染みのトシ・スミカワさん

…って、甲斐さんご自身がお好きで
会いたかった方ばかりみたいですね(笑)

大森さんプロジェクトのプロデューサー・久石譲さんも
『ナウシカ』好きな甲斐さんのオススメだったらしいし…(笑)

松山さんとは、11年くらい前にバーでお会いになったことがあり
その時に甲斐さんが
『いつか仕事しましょう』と言われたらしいんだけど

甲斐さんはすっかり忘れておられたようで(笑)
松山さんは『ずいぶん気の長い奴だ(爆)』とおっしゃったんだとか…

松山さんは7年間、全く作詞をなさってなかったので
すごく驚かれたようだし

松尾さんは、曲の依頼はあっても
作詞を頼まれたのは初めてだったみたいで

なおかつ、松尾さんには
『詞の内容については何も言わない方がいい』と思われたらしい
『今思えば、ヒドイことしましたね』と甲斐さん(笑)

でも『曲を聞きながら沸いてくるものを書きとめて』とだけ言って
岡本太郎みたいになって頂くのが一番いいと
信じておられたそうだ(笑)

スミカワさんとは初対面と思えないくらい
会ってすぐにギャグを言い合って(笑)

『ユーモアを交えながら真実を突いていく』という
一番いいビジネスの話し方が出来たんだとか…(笑)

ともあれ、サウンドテイスト的には『ブルーアイド・ソウル』
…マチズモだからこそ根底で余計に女性をいとおしむ…
『やわらかいラブソング』をやろうというルールを設けて
アルバムに一貫性を持たせる一方で

イチローさんプロジェクトの中の1曲を甲斐さんが歌われたり
松藤さんの【レイニードライヴ】を
甲斐さんのボーカルでシングルカットされたり

アルバムのオープニング【25時の追跡】に歌詞をつけて
甲斐さんがラストを締めくくるという形をとることで
『おちゃめなレコード』になったという(笑)

余談ですが、96年の再結成の際に
甲斐さんが甲斐バンドの各アルバムの寸評を語られてたんだけど

『僕にとっては残念だった1枚(笑)』
何でかって言うと、それぞれの1枚から1曲ずつ選んで
全体で1枚にした方が売れたんじゃないかと思うから(笑)

『後から気づいた』って…か、甲斐さん…(汗)