再び、ハードボイルドだど!その1 | ボクの奥さん

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ボクの奥さんは、半世紀に渡る甲斐よしひろさんファン。このブログは、主に彼女の『甲斐活』について綴っております。

しつこくて恐縮です(笑)
でも、俄に目覚めちゃったもので(爆)
以前の記事と重複する部分もあるかと存じますが平にご容赦くださいね!m(_ _)m

アルバム『虜』について甲斐さんは…
『1941』『ウォリアーズ』『エデンの東』等の映画をご覧になったり

『郵便配達は二度ベルを鳴らす』を始めとする
50年代のアメリカン・ハードボイルドや『約束の地』をお読みになって

以前にも増して『腹の底でズシンと感じられた』
(ご自身の)生き方に関係する決定的なアタックがあり

それまでも意識し続けて来られた『バイオレンス&ラブ』のイメージを
このアルバムで表現できたと話されてます

私立探偵も銃もギャングも出て来ないハードボイルド
男と女の痛々しい愛憎関係を書きたかったという甲斐さん

『普段は平和にやりたいと思ってても
1年に何日か本気で全てのことを吐き出してしまいたい時がある
その時の男と女を書きたいんだよね』

『男と女のホントのリアリティって何だろう…そこにしか興味がない
現実感というものを書く必要に個人的にすごく迫られたのね』

『純文学をやろう』となさったその一方で
当時の甲斐バンドの状況や今後の在り方について大森さんと話し合われたという

【漂泊者】と【破れたハートを売り物に】を書かれた後
『どっかに落とし前つけたって感じちゃった』甲斐さん

同じ形を続けることにメンバー全員が『飽きていた』そうだ(笑)
…と言っても『飽きる』というのは発展的なことで
次にやりたいことを見つける、やる力があるという意味なんだとか…

バンドのスタイルは潰れても音楽の形は残ってないとダメ
3年後に聴いても色褪せないサウンドを作ろうと思われたという

例えば【噂】という曲は
『テレビ』を若干(笑)皮肉って書かれた曲だけど
その時はシュールで楽しくても
時間が経つと歌えなくなったそうだ

3ヶ月に1枚シングルを出すより
1年に1枚キッチリした質の高いアルバムを出す
3ヶ月に1回なにかすることを考える1年より
1年に何か一つやることを考えて10年間続けたい

ショートレンジからロングレンジへ決断を下された際のイメージはヘミングウェイだったらしい

甲斐さんいわく…
彼を尊敬してる訳じゃないけど
彼の作品におけるリアリズム、骨格の太さという部分で
俺もそうなりたいと思った

(それまでの作家達が作ってきた)『社会的価値観』を一気にブッ壊した
血と肉で、汗と行動とで身をもってぶつかった『ハードボイルド・リアリズム』があるんだよね

以前は『本能的、生理的なもの』で書いていたものを
もっと意識しながら書こうとなさったんだとか…

全編これハードボイルドというアルバム『ラブ・マイナス・ゼロ』については
『ラブソングであるし、バイオレンスであるし
アクションムービーのエッセンスも入ってる
ということは娯楽作品であるしね』とおっしゃってますが

プライベートで別れと出会いを経験され音楽的にも一つの山を越えられた
『俺の人生の何分の1かの転換期』という時点で
折しも第二次ハードボイルドブームが始まり

甲斐さんが『結局、自分で変わっていかないとダメなんだ
てめえの革命から始めるしかないじゃないか』と決められたことを思うと
ハードボイルドをタカが映画、タカが小説と侮る気にはなれませんね(笑)