この4月、“安い薬”ジェネリック医薬品が、さらに値下げされていた。
「薬価の改定は2年に1回行われますが、今年の改定ではジェネリック医薬品の価格帯を主に3パターンにして、値下げしました。より多くの人に選んでいただきやすくなりました」(日本ジェネリック医薬品学会事務局長・細川修平さん)
どうしてそんなに安くて済むのだろう。
「ジェネリック医薬品は、先発薬の特許が切れてから出される、効果効能が同じ後発薬のことです。先発薬を作る場合は、“人体に有効な成分を見つける”ところから始まるので数百億円規模の開発費用がかかりますが、ジェネリックはその有効成分がすでにわかっているので、その分安く作れるのです。成分や品質が同等で価格が安ければ、つまり患者さんにも、国にもメリットがあります。医療費の削減に役立つとして、積極的に推奨されているのです」(細川さん)
8兆円ともいわれる薬代をジェネリックに置き換えると、年間1兆5000億円削減という試算もある。そんなジェネリックの仕組み、さらに見てみよう。