bY 千代子さん撮影

 

 

 

 

 

(うすきし)

臼杵市

(大分県)

 

ほんとうは臼杵の町に映画をつくらされたのではないかと思っています。

   大林宣彦「ぼくの瀬戸内海案内」(2002年)

 

数々の青春映画やふるさと映画を撮った大林宣彦監督が、

ぼくたちのふるさと」と言い切るほどほれ込み、「なごり雪」(2002年)、「22才の別れ」(07年)の2本を撮った大分県城下町臼杵

 

 

      舞台となった坂道。臼杵市内。

 

 

 

 

著書「ぼくの瀬戸内海案内」で、自分は臼杵で映画を作ったのではなく、「本当は臼杵の町に映画をつくらされたのではないかと思っています」

「臼杵でぼくたちが日々暮らしていたから、ぼくたちの手のひらの中でできあがっていった映画」

 

「家が下に見えたり、雲が近くになったり、それを毎日見ているから子どもの感性が育つんです」

 

2本の映画は多くの臼杵市民の応援や協力に支えられて完成した。

 

八坂神社 「約900年前、ご神体が福島県から瀬戸内海の

尾道を経由して臼杵に運ばれた」

大林監督は自身の故郷であり、何本もの映画を撮った広島県尾道市とのご縁を知る。

 

八町大路(はっちょうおおじ)」として親しまれている臼杵市中央通り商店街は、戦国時代、江戸時代の城下町の記憶を呼び覚ましてくれる。

アーケードが撤去された2002年から電源が地中化され、各商店では昔ながらの町屋の構造に改修し今の美しい姿になった.「古くからの街並みを守ること、空の美しさを力説した大林宣彦監督の影響が大きかった」。

 

市街地南西の郊外にある国宝臼杵石仏(磨崖仏)。石仏前広場には、臼杵と友好都市提携している中国・敦煌市から贈られた孔子魯迅夏目漱石など、日中の偉人たちの言葉を刻んだ石碑が並ぶ。世阿弥の『初心忘るべからず』が好きという後藤さん(84)。

 

 

 

 

 

 

     (2024・6・16 旅を旅して から)