「どんより気分はもうお終い」

とありますね。

雨は気分を落ち込ませます。

 

いけない いけない

もっともっと 切なく哀しく

悲しみにくれている人もいるんです。 

 

 

テレビ観賞

ビフォー  アフター 歴史的大改造

築120年の民家の大改造!!

「茅葺屋根が腐った家」が見事に生まれ変わりました。 

屋根の「煤(すす)竹」や「茅」も利用して思い出を

残します。

水回りは、現代風でお洒落で使いやすい癒しの場とな

りました。

「アズマヤ」まで改造し、五右衛門風呂の窯がバーベキュー

の窯に生まれ変わりました。見違える、びっくり大変身

の素敵なお住まいになり、「おばあちゃん」は大感動!

 

 

 

 

 

四 季

長谷川 櫂氏 選&解説

 

<富士晴れて むつと葡萄(ぶどう)の 花匂ふ>  廣瀬町子

葡萄の花の匂い? 嗅いだことのある人は少ないのではないか。「むっと」に大地から湧き上がる葡萄の生命力も、葡萄の木と暮らす人の姿も想像できる。どんな花にもその匂いがある。甲府盆地の笛吹市一宮町の人。句集『橡(とち)の花』から。

                    (ふるたちそうじん)

<砂掃いて きてゆりの木の 花の下>            古館曹人

ゆりの木は丈高い美しい木。青い芝生の庭に立っている姿を見かけることもある。夏の初め、柔らかな若葉の中に黄緑の花を咲かせる。庭を掃くうちに、いつしか百合の木の木陰に。花も散らばっているだろう。『古館曹人の百句』から。

 

 

<海を知らぬ 少女の前に 麦藁帽の

             われは両手を ひろげていたり>   寺山修司

少女の前に両手を広げて立ちはだかる少年。通せんぼしているのか、海へ誘っているのか。その二つの気持ちの間を揺れ動いているのだろう。通せんぼしたくもあり、誘いたくもある。恋は往々にしてそんなもの。『寺山修司全歌集』から。

 

 

<たたかひに はてたる蟻か 蟻がひく>       本阿弥秀雄

命を落とした蟻を蟻たちが巣穴へ運んでゆく。人間なら戦争で倒れた兵士を兵士たちが連れ帰るところだろうか。手当てをしたり葬ったりするためだが、蟻の場合は少々違うかもしれない。蟻たちの恐るべき世界。句集『波の上集』から。

 

 

<夕立に てんやわんやの 古き樋(とい)>   守屋明俊

屋根に降った夕立がどっと樋に押し寄せる。新しい頑丈な樋なら、あふれるくらいですむのだろうが、これは相当ガタのきた樋。壊れんばかりに揺れ動き、鳴り響く。そこが新しい樋よりずっと人間的でおもしろい。句集『旅鰻(たびうなぎ)』から。

 

<紫陽花(あじさい)の 高さに傘や 一年生>   三石知左子

新一年生もそろそろ学校に慣れてくる頃。雨の日の帰り道だろうか、傘をさして紫陽花のそばを歩いてゆく。その花と同じ高さというところに、子どもの背丈も浮かび上がる。小児科の専門医ならではの視点。句集『小(ち)さきもの』から。

 

 

<地の底に 邪馬台国や 田植時>       山田 桂

昨今「地の底に活断層」という句は掃いて捨てるほどあるが、これは邪馬台国。九州か畿内かはさておき、田植えの進む大地の下に、古代の国が眠っているという想像は楽しい。

幾重にも歴史の積み重なる大地。句集『山匂ふ』から。

 

 

<無人島の 天子とならば 涼しかろ>     夏目漱石

ロンドン留学から傷心を抱えて帰国した漱石。第一高等学校と東京帝国大学の講師になったが、漱石に叱られた一高生が華厳の滝で投身自殺。そんな事情を考えると、漱石の心の奥から洩れた深い溜め息のような一句。『漱石全集』から。

 

 

<生れたと はしの上から よバるなり>  『誹風柳多留』

清らかな水を浴びて神や仏に祈願する。これが水垢離(みずごり)である。この江戸川柳、橋の上から「生まれたよ!」と呼ばれているのは、安産を祈願して川で水垢離を取っている若いお父さん。家族ご近所みんなに祝福されて生まれてきた小さな命。

 

 

<深酒の 夜は深々と 大銀河>       佐々木敏光

自分で決めた一線を越えて飲みふけるのが深酒。決して体にいいことはないのに、しばしばそんな状態に陥るのが酒飲みの哀しさ。夜空を仰げば酔眼を白々と流れる天の川。この風情、たしかに悪くない。句集『富士山麓・秋の暮れ』から。

 

 

 

 

 

 

今日のナスタチウム

黄色も咲いてます