「お腹が張って苦しい」という自覚症状は骨折した時よりも
ずっと前からあったのだということを、思い出しました。
骨折することで、その症状が増幅されただけのことだったのだわ。
息子や娘がどんなに父の事を思っていても、日本の風習にはない「ハグ」は出来なかったようですね。歯の浮くような言葉も言えなかったのではないかしら? 日本人の奥ゆかしく育てるという常識の故でしょうか…愚妻は生きてるうちに!という思いで、誰も見てないところで伝えましたけれど。
名句に学ぼう
昔から穀物や野菜を作る仕事を重んじ、俳句に詠んできた。
<風流の 初めや奥の 田植歌> 松尾芭蕉
東北の人々の、そぼくな田植え歌。それこそが風流なのだと芭蕉は詠んだ。「畑打」「田植」「稲刈」など農作業にかかわる季語が多いのも、俳句にとって重要な題材だから。
☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆
不 整 脈
日本不整脈心電学会理事・杏林大循環器内科教授
副島京子氏に聞く
不整脈とはどういう病気?
安静時の心拍数は、1分間に60~100回。これが、異常に速くなったり、遅くなったり、不規則にリズムが乱れたりした状態のこと。
速いものは「頻脈」①、遅いものは「徐脈」②と呼ばれる。
健康な人でも一時的な脈の乱れがおきることはあるが、放置すると命に関わるものがある。
放置してはいけないタイプは?
頻脈の一種「心房細動」は、国内患者数が推計100万人で、高齢化に伴いさらに増えるとみられるので要注意。
血液が全身や肺から戻ってくる心房がぶるぶると細かく震え、血栓(血の塊)が出来やすくなる。血栓が脳の血管に詰まって脳梗塞を起こすリスクが高まる。
まれだが、血液を全身に送る心室で起こる頻脈①「心室細動」は突然死の危険があり、発作を起こすと救急対応が必要になる。
心拍が遅くなる徐脈②は、脳や全身に十分血液が行き渡らなくなり、めまいや失神を起こすことがある。
治療は?
心房細動に対しては、カテーテル(細い管)を脚の付け根の静脈から入れ、異常な電気信号が発生する心筋を焼く「カテーテルアブレーション」という治療がある。早期なら
8~9割が完治可能。
長引いた人でも血栓予防のために、血を固まりにくくする
「抗凝固薬」を飲んだり、血栓ができやすい「左心耳(さしんじ)」という部位を金属網で塞いだりする治療がある。
心室細動を起こした人には、「植え込み型除細動器(ICD)」の使用を検討する。発作を探知して自動的に心筋に電気ショックを与える機械を体内に入れることになる。
徐脈②が重症で失神するリスクが高い人には、心臓の拍動を正常なリズムに戻すために「ペースメーカー」を入れることを検討する。
早期発見するには
①動悸や息切れ、失神といった症状が気になる場合は、内科を受診。
①定期的な健康診断で、心電図検査を受ける。
①スマートウォッチの心電図アプリなどが発見に役立つこともある。
生活での注意点は
肥満、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、過度な飲酒や喫煙は、不整脈を起こすリスクを高める。まずは健康的な食事と適度な運動を心がける。
強いストレスや疲労、睡眠不足も不整脈の原因になる。体を動かしたり、音楽を聴いたり、などリラックスできる方法を見つけ、質の良い睡眠を取る。
(2024・5・14 医療ルネサンス 5/5 から)
体の質問箱 から
味覚障害には
①量的障害 味がしない、味が弱くなった。
②質的障害(異味(いみ)症)
味が以前とは異なって感じたり、常に特定の味を
感じたりする。
の2種類がある。
味覚障害の原因は
口腔乾燥を含めた口腔内の異常や亜鉛欠乏、薬剤、糖尿病や貧血などの全身疾患、頭部外傷や脳血管疾患に加え、加齢(唾液分泌の減少、歯石付着など口腔内の衛生状況)、
心因性など多岐にわたる。複数の原因が合わさって起こることも少なくない。
口の中がしょっぱく感じるという症状があっても、美味しく食べられるのであれば、過剰な心配は不要。
食事が不味くて食べられない場合は、栄養低下による全身への悪影響や、うつ、不安など精神的な影響も起こり得る。
食物摂取の低下や栄養不良はフレイルにもつながるため、
耳鼻咽喉科や歯科などの専門機関の受診をお勧めする。
(三輪高喜 金沢医科大学病院耳鼻咽喉科長)
足裏 指のつけ根に違和感
症状に左右差がなく長く続いていると、一般的には末梢神経障害が考えられる。原因としては、糖尿病やアルコール、ビタミン欠乏症、抗がん剤の副作用など。
高齢者では歩行困難になり転倒や骨折に繋がることもある。
特効薬はないが、原因となる疾患を特定して治療すれば軽減させることができる。
椎間板ヘルニアなどの腰椎疾患でも高頻度にみられる。症状に左右差がある事が多い。
「足根管症候群」足関節の内側から足底、足の指にかけてのしびれ感や違和感、痛みを伴う。
足裏と足指の感覚・運動をつかさどる神経が圧迫されて起こる。糖尿病や偏平足、外反母趾などのほか、長時間歩行や
ランニングなどの影響で起きる可能性がある。
これらの疾患は脳神経内科や整形外科へ。
(鈴木正彦 東京慈恵会医科大学病院・リハビリテーション科教授)
(2024・5・3 讀賣新聞 くらし家庭から)
今日も素敵な一日となりますように!