リブログさせていただきました。

 

 

 昨日は出来なかったことを今日出来るようになること。

 今すぐやれることを先延ばしにしないこと。

          自分自身に勝つことは難しいです。

 

 

 

 

昨日は春のような陽気でしたね。今日は小雨も降って寒いです。 

昨日、コーラス仲間とお別れし、耳鼻科へ行ったまでは良かったのですが、花粉症対策の患者さんで待合室は溢れかえり

受診しないままに帰宅してしまいました。

 

少しばかり写真が撮れたことで「良し」といたしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よみほっと から

 

京都市左京区

(きぶね・くらま)

貴船・鞍馬

山は高きがゆえに貴いのではない。神仏が宿る神秘に包まれているからこそ、

胸を打つ。

立松和平「百霊峰巡礼」(2006年)

 

 

 

 

貴船山、鞍馬山、二つの霊峰の間を流れる貴船川は鴨川の源流の一つ。

病で世を去るまでの約6年間、各地で巡礼の山歩きに挑んだ作家の立松和平氏は、水源を目にせんと貴船山に登り、「一滴の水が、地中から湧き出そうとしてもがいている」ぬかるみに辿り着く。

 

自然そのものが神ーーー。祈雨止雨の神を祀る貴船(きふ)神社の宮司の話に水への畏敬の念を深め、苔や草、木の根など、スポンジのように雨水を蓄える森の役割に思いを馳せた。

 

辺りは夏の「川床」で知られる。川面に床を設え、涼風の中で食事を楽しむ優雅な風物詩で、貴船の正月は夏、との言葉がある。

 

「自然が相手、怖いですよ」

集落周辺の川幅は9㍍、高低の差は数十㍍に及ぶ。増水すると流れは一変し、ひどい雨に際しては100席分の床全てを撤去する。

 

2018年の台風21号で一帯は大規模な倒木被害に見舞われた。貴船神社では結社(ゆいのやしろ 中宮の神木が倒れて

本殿が損傷し、奥宮(おくのみや)への道も閉ざされた。

 

 

       貴船神社の奥宮へ続く参道

 

 

専門家の知恵や力を借りて神社は一昨年から貴船の杜(もり)づくりと銘打った活動を始めた。

木々の成長を助けるのは、土壌の通気性を高めたり水脈を巡らせたりと環境の整備が大切。

 

 

   鞍馬山の木の根道。杉の根が複雑な模様を描く。

 

 

鞍馬山は標高約580㍍、南の鞍馬寺仁王門を出発し、枕草子にも出てくる九十九折(つづらおり)参道から本殿金堂、奥の院魔王殿へと歩いて、貴船川沿いの西門へと至る。約2・5㌔の行程は、源義経ゆかりの史跡 あり、うっそうとした茂る樹林ありで、多くの参拝者が散策する。

 

立松和平氏「鞍馬山は一歩また一歩と物語を味わいつつ、森林浴をするところであるーーー」。

 

鞍馬街道に沿って走る列車は急勾配を何度も上り、到着までに旅気分が盛り上がる。

 

 

毘沙門天及び二ケン属立像は   貴船川の全長は約3㌔。

平安時代の作。

 

終戦の年、本堂が全焼した鞍馬寺は戦後、天台宗を離脱し、多様な信仰を鞍馬弘教としてまとめ、先駆的な事業の数々に着手した。高齢者でも参拝しやすいようにケーブルカーを敷設し、山を自然科学博物苑と位置づけて、地学、植物学、菌類等の専門家に調査・研究を依頼した。

 

1972年に開館した霊宝殿には毘沙門天および二ケン属立像(国宝)といった種々の寺宝のほか、調査の成果である昆虫岩石の貴重な標本がずらり並んでいる。プレートテクトニクス枕状溶岩など、およそ寺とは縁遠そうな解説パネルの展示に驚く。

 

 

 

 

 

     (2024・2・18 旅を旅してから)