サイエンスレポートkara

 

第60回 藤原賞クリップ の受賞者に

大西公平・慶応大特任教授(66/触感の研究分野を切り開 く)と、

西田栄介・理化学研究所生命機能科学研究センター長(65/細胞分裂の仕組みを解き明かす)

 

 

クリップ 藤原賞とは

藤原科学財団が、日本の科学技術の発展に貢献する大きな成果を上げた研究者に贈る学術賞。数学・物理、化学、工学、生物・農学、医学の5分野から、毎年2人が選ばれる。副賞  は1000万円。

 

同財団は、旧王子製紙(現王子ホールディングス、日本製 紙)を築いた製紙王・藤原銀次郎氏が、正力松太郎・読売新聞社主(当時)の協力で設立した。

 

クローバー   あじさい   クローバー   あじさい   クローバー

 

 

大西 公平氏

ものに触れた時の感覚を人工的に再現するリアルハプティクスクリップと言う技術を、世界で初めて開発した。優しくものをつかめる義手や、遠隔で操る手術ロボットなど、幅広い応用が期待されている。

ロボットアームを操作してものをつかんでも、対象物の軟らかさや表面のざらつきなどは感じられない。力の加減も判断できないため、力をかけすぎて ものを壊してしまう危険性がある。

「人間と共生できる『柔らかい』ロボットができないか」。

多くの研究者が失敗してきた「触感の再現」に挑み、操作者に触感が伝わるアームを開発した。

(以下省略)

 

クリップ リアルハプティクス

ものに触れた時の感覚を数値化して伝送し離れた場所で再現 する技術。直接触れると人体に悪影響が及ぶ放射性物質を遠 隔で扱うために、1940年代にアメリカの国立研究所で研究が始まったとされている。ハプティクスは「触覚」の意味のギ リシャ語。

 

 

クローバー   あじさい   クローバー   あじさい   クローバー

 

西田 栄介氏

細胞の分裂に関わる重要な酵素やたんぱく質を、世界に先駆けて数多く突き止めた。この業績をきっかけに、世界で抗がん剤の開発が進むなど薬剤開発の分野にも大きく貢献した。

 

細胞は、「細胞増殖因子」という物質が細胞膜にある受容体にくっつき、その時に起きる化学反応がシグナルになって核に届き、分裂を始める。 シグナルを伝えるのは、様々な酵素やたんぱく質である。 シグナル伝達に異常をきたすと、細胞が無秩序に増え、がんなどの病気になる。

 

発見した酵素のうち、「MAPキナーゼ」クリップは、シグナルを受けると核の中に入り、細胞分裂を促していた。

MAPキナーゼにシグナルを渡す別の酵素「MAPキナーゼキナーゼ」も見つけた。※

 

クリップMAPキナーゼ

細胞が増殖を始めたり分裂を止めたりする時だけでなく、筋肉や血液など多様な細胞に変化する際にも働く酵素。この酵素を含むシグナル伝達は 「MAPキナーゼ経路」 と呼ばれ単  細胞生物から人まで共通して持つ生命維持には不可欠のシステム。

 

MAPキナーゼが細胞分裂を制御していることから、生物の老化や寿命との関係も研究。体調1㍉ほどの線虫の遺伝子を改  変してMAPキナーゼの働きを弱めると、寿命が短くなり、  

逆にMAPキナーゼを活発に働くようにすると、 

寿命が延びることを確認した。

「老化やがん化を防ぐ未知のシグナル伝達経路があるはず」

            と、次なる課題に目を輝かせる。

 

 

  (2019.6.2 サイエンスビューから抜粋転記)

 

               

 

    おすましペガサス おすましスワン   くまクッキー うさぎクッキー ねこクッキー   おすましスワン おすましペガサス

 

 

ヤマボウシ
 
ランタナ 白
 

ビヨウヤナギ

 

 

 

作詞;横井 弘   作曲;八洲秀章


 

 

 

 

♡♡♡ ありがとうございました ♡♡♡