頭痛が痛い! (CADで電気関係の設計図面を書いてます)
Amebaでブログを始めよう!
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>

自動火災報知設備

自動火災報知設備というのを知っている人は多いと思います。
簡単そうでむずかしい設備です。
もしかしたら、設置した建物が解体されるまで一度も動作せずにその役目を終えるかもしれません。

何か生産するわけでもありません。
維持管理費用は建物がなくなるまでずっとかかります。
火災が起きた事を知らせる機械なので、火災を防止する設備ではありません。

じゃあ何のために設置するかというと、できるだけ被害を小さくするために設置するのです。
自社だけの損失だけならいいですが、隣の会社に被害を与えてしまうと大変です。
損害賠償が大きくのしかかってしまいます。

最近、住宅用火災警報器の設置が義務化になりました。
電池で動き、警報音や言葉で火災を知らせてくれます。

どれもこれも、火災を防止してくれるものではありません。
延焼を少なくするために設置するのです。
普段は存在すら忘れている設備ですが、大事なものです。

さて、自動火災報知設備の受信機はどこに設置するのがよいでしょう?
消防法では常時人がいる場所となっています。
だから、よく事務室に設置してありますよね。
普通は事務室でよいのですが、よくない場合があります。

それは、24時間動いている建物です。
たとえば老人ホームなんかがそうです。
なぜよくないかというと、事務室に鍵がかかって人の出入りが制限される事が多いからです。
事務室には個人情報や金庫などがありますからね。

もし鍵がかかっている夜間に火災の誤報が起きたとします。
館内に鳴り響いているベルは受信機でないと止まりません。
鍵が見つからなかったら大変な事になります。

こういう事を考えないで受信機は事務室と決め付けるのは設計者失格です。
いろんな設備がありますが、設定方法は知らなくてもいいのでどういうふに動くのかを知ってほしいです。

老人ホーム等の場合、受信機は宿直室又は寮母室として副受信機を事務室に設置するのが正解だと考えます。

確認申請

建物を建てる場合に必要な書類に、確認申請というものがあります。
正確には建築確認申請なんだけど、電気関係の図面も必要になります。
非常照明、誘導灯、火災報知機、非常放送、消火器なんかがそうです。
キュービクルとか自家発電とかも関係します。

さて、よくあるパターンに「確認申請用の図面を先に欲しい」とか言われます。
まあ、確認申請を出さない事には何も始められないですからね。
建築屋さんも苦しいのはよくわかります。

消防関係の設備は消防の指導方針などで変わってきますので、着工届が
出されるときに修正になる場合が多いです。
また、工事中にも変わったりするので設置届で最終図面に変更になります。

設計事務所が入っていない、小さな工務店などでの自社設計物件等がよく
こういう依頼が多いです。

過去に消防署で打合せをしているときに、急いで書いたと思われる図面を
見たことがありますが、書いた人には申し訳ないですが、目が点になるような
書き方でした。
まるで小学生の落書きのような・・・・

まあ、書き方に正解とか100点とかいうものはないですが、分かりやすい図面
を書く事が消防の印象もよいですし後からの修正もしやすくなります。
こういう図面を書ける人がだんだん少なくなってきているので心配です。

書けるようになるには「慣れ」と「コツ」が必要です。
「慣れ」は時間を必要としますが、「コツ」は覚えるだけです。
文章だけだと説明しにくいから、図面を使ってPDFなんかで説明したら
いいのかなぁ

自己防衛

少し待ち時間があるので書いてます。

先日ある中学校の設計をしました。
今回は基本設計からのお手伝いです。

施主からの要望無しのすべておまかせ設計です。

それって好きなようにできるからいいじゃん、と思います?
良くないんですね~これが。
そう、あとから要望がボコボコ湧いてくるんです。

じゃあ何のための基本設計?って感じです。
せっかく使いやすいように機器を選択したり、設置場所を考えても
設備のことを何にもわかってない人が修正要求してくるんです。

使い勝手を説明しても通じません。
というか、施主に確認するのがめんどうなんでしょうね。
建築の確認事項が多すぎて、設備なんかどうでもよくなってるんでしょう。
せっかく書いたのに書き直しじゃあがっくりきてしまいます。

いままでこういうやつらには痛い思いをさせられているので自己防衛をします。
すべての質疑はメールかFAXにして全部残しておくのです。
電話で打合せした内容も、電話が終わったらすべて書き出して残します。
電話のメモは忘れやすいですができるだけ残します。
できれば手書きのものはPDFで残しておくと作成日時がわかるのでいいです。

記録を残しておけば工事中に問題がおきても大丈夫。
「設計中にあなたはこういう指示を出したからこうなっている」と堂々と言えます。
設計期間中は打合せ内容を覚えていても、工事が始まって何ヶ月も経つ
とあいまいになり忘れてしまいます。
言った聞いてないの水掛け論になったら負けです。

設計するときにいいかげんな打合せだと、あとから痛い目にあうのは自分です。
要望がなかったら逆に、こういう仕様でいいですか?と必ず確認しておきましょう。


去年の終わりくらいから、3~5物件が同時進行しています。
1つ終わったら1つ入ってきて・・・のくりかえしです。
打合せの電話がかかってきても他の物件を書いていると、すぐに頭を切替えれません。
5年ぐらい前なら瞬間的に切替わったのになぁ・・・
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>