3月のことだが、高崎芸術劇場でインコグニートがライブをやるというのでチケットをとり、実に久しぶりにコンサートに足を運んだ。

 

インコグニートは1990年代初頭、アシッドジャズのムーブメントを牽引したバンド。当時、俺はクラブ系の音楽にはまりまくっていて、グラウンドビート、アシッドジャズ、ハウス、R&B、UKソウルといったジャンルのアナログ盤を買い、ライブ、クラブなどにもよく遊びに行っていた。

 

たぶん1992年頃インコグニートが来日したとき、西麻布のクラブ、イエローでのライブにも行った記憶がある。今はアシッドジャズという呼び方はせずに、クラブ・ジャズという感じか。

 

今回はホールコンサートだが、ライブ開始と同時に前の席の人たちが立ち上がって、座ったままではステージが観られなくなったので、仕方なく俺も立った。ライブは昔の古い曲、最新アルバムの曲を織り交ぜ、最高に盛り上がった。俺と同年齢程度のおっさんが客席には多かった。

 

人間の音楽の趣味ってそうは変わらない。90年代から20年以上経った今でも、だいたい前出のジャンルを聞いている。

 

そうそう、新卒で入社した会社はエンターテイメント系の出版社だった。それから時を経て、いまは社史や自治体史、評伝など、エンタメ系とはほど遠いジャンルをメインにしている。20代のころは、将来こうなるとは、予想もしなかった。