軽井沢文化遺産保存会で出席した会議で昨年から話が出ていましたが、旧軽銀座の古き佳き商店街にも再開発の波が押し寄せています。
旧軽銀座入り口にあった大きな町営駐車場は現在工事中。もとは3フロアありましたが、地盤沈下の恐れがあり?再開発後は平地のみになるとか。その代わり周囲の民営駐車場が一日1000円の大盤振る舞いになっています。
商店街の坂を上がったかき氷のちもとの横、つるや旅館の前あたりに東急リゾートが大きな分譲ホテルコンドミニアムを建設中。別荘地といえば森林の中に山小屋風の一戸建て、というイメージを覆し、もうどこでも集合住宅を作って売ろうという商魂。こういうのが出来始めると軽井沢の良さがなくなって、トレードオフになりそうです。
だいたい、ここ30年で軽井沢はどんどん暑くなっている。今回も朝夕は涼しいが、昼は29℃くらいになっていました。インバウンド需要も中国人ばかり。東京に駐在している欧米人は別ですが、ヨーロッパに似た気候の軽井沢に欧米人がわざわざ観光する意味はなく、暑い暑いと言いながら浅草や京都に行くでしょう。
その一方で、在宅勤務の普及もあってか、若い世代の移住が増えて地元小中学校は人数が増えているそうです。我が家が定宿としているペンションは中軽井沢にあるのですが、中軽井沢駅周辺に夕方大勢の中学生が自転車で走っているのに、息子は「地元民、多い~」とびっくり。どうやら中軽井沢の図書館に勉強に来ていた子たちが帰るところだったみたいです。
若い世代が多く住み始めると、観光資源より地元の人が住みやすい機能が求められてくる。今ファストフードは規制されているけれど、あの自転車に乗っていた中学生たちはマックを食べたい盛りじゃないだろうか・・・
古き佳き軽井沢を残したいのは観光客と古くからの住民(別荘族を含む)で、企業は賑わいをよべる儲かる施設を造るのが仕事で、そして町にとっては若者、若い家族が定住してくれることが重要課題。
それぞれの利害が一致しないなか、軽井沢町がどうなっていくのか、目が離せません。