古着で入手した、同じスミ黒のウール生地で仕立てられているタイトスカートとワイドパンツ。高価な革バッグとプリントスカーフで有名なフランスブランドです。

黒のタイトスカートは働く女性の最強の武器。坂東眞理子著「女性の品格」では「パーティドレスより登場回数の多い黒のタイトスカートにこそお金をかけよ」と書かれていたが、本当にそうです。かっこいいボトムはスタイルが三割良く見えます。

朝吹登水子のエッセイに、キャリアも子育ても充実しているパリジェンヌの友人が「このエルメスの黒のスカートはもう何年も着ているが、生地が傷まないし重宝している」と言ってたというくだりを読んで、エルメスのシンプルなスカートに憧れはあった(あ、言っちゃったよ)。

スカートはフルジップで、好きな位置までスリットが開けられる。スリットの奥はプリーツになっていて脚は丸出しにならず、この機能は自転車に乗るときに便利そうです。

 

黒のタイトスカートが働く女の武器なら、黒のパンツは女性議員の街頭演説必須アイテムだ。もちろんスカートで演説してもよいのだが、演説場所に行くまでの移動やのぼり、メガホンの準備など考えるとパンツのほうが動きやすい。

今回も実はパンツが最初に目についた。揺れるほどしなやかな素材で暖かく、センタープレスが入っていなくてもきちんと感があるのが大きなポイント。プレスのあるパンツは、雨の日にはプレスがとれそうで着られないからだ(私はね)

ウールの仕事着は、肌触りが気に入れば、カシミヤが入っていないにこしたことはない。カシミヤは弱いので仕事着には向かないと、これはいそくみ基準です。

 

もうあと何年仕事するかわからないし、今気に入っているスカートやパンツも10年以上着ていて飽きないものが多いのに、これ以上買ってどうするんだ。

それはね、新しい服を着て月曜日から出勤すると、新鮮な気持ちになれるから…それがたとえ古着であっても。

 

そしてブランドものは、ロゴが入っていなかったり、そのブランドのアイコン的なデザインでなければ古着になると驚くほど安い。グッチのGマークがないとか、シャネルやエルメスのテーラードジャケットとか。品質もシルエットもよいので、他人に「それ〇〇ですね」と気づかれるのが目的でなければ、とてもお買い得です。