夏頃から大がかりに宣伝していた国立新美術館の「イヴ・サンローラン展」。サンローランといえば、19番の青みピンクの口紅からサンヨーがライセンス契約していた服まで、私たちの世代にはなじみの深い憧れブランドです。

終了も近いので、先日お直しした90年代のジャケットを着て、土曜日の夜を狙っていきました。が、入場までなんと20分待ち!

 

秋葉原なみに外国人が多く、並んでいる最中、英語や中国語の話し声が聴こえ空港にいるようでした。こういう展覧会はどこでも60代以上のおばちゃまたちが集団で、ダウンジャケットとズボン、ウォーキングシューズで来ているのが定番だが、デザイン関係なのかお洒落な若者が多い。裾をひきずるスカートで、トイレまで入っていく光景には驚きましたが…(地面にひきずる服は、インド大使館で見て以来)

一人だけ、同世代のロングヘアの女性で、マイ・ヴィンテージと思われるベージュのセットアップをお召しの方とすれ違いました(向こうも同じことを思ったに違いない)。

 

さて、会場内に入ると60年代からの代表的なデザインの服がところ狭しと展示されている。ほとんどの服を人体が着ているがこれが大きい、聞くと185cmだといいます。70年代以前の服は注文服が多いはずだし、フランス女性はそんなに大きくありません。(カトリーヌ・ドヌーヴで168、マクロン夫人で163)そして、80-90年代の服でもあのフットボールのような肩が見当たらず(当時はブラウスにも肩パットが入っていた!)、どれも今着られるようなシルエット。

ヴィンテージドレスによくある「この肩、今なら着ないよね」「昔の人、ウエストほっそー」な感じがないのです。

(続く)

 

シャネルと違うところは、舞台衣装が多い。鮮やかなロングドレスが多く、華やかです。