初めてアルマーニのジャケットを試着したのは新婚旅行先のローマで。専門店でなくレディースブティックのハンガーにかかっていた端正な藤紫色のウールジャケット。着心地よく上品、しかし日本円にして約14万円というお値段と、ボタンが3つ以上ある丈長のジャケットだったので色と形が着回しがきかないだろうと、やめておきました。その後山あり谷ありになることも知らず、夫は「それくらい記念に買ったら」なんて言っていましたが・・・

 

バブル世代の象徴=アルマーニも最近飽きられているのか、古着やデッドストックが驚くほど安くネットショップに出ています。生地が柔らかめで体型に合うことがわかっているので何着か買い求め、重宝しています。

今回見つけたのは揺れるほどしなやかなワイドパンツ、色はアルマーニに典型的なセージグリーンで、タグつきのデッドストック。インサイトベルトが入っていてベルト通しまでついているので、20年ほど前のものかもしれませんが、古いもののほうが仕立てが丁寧ということもある。パンツも一旦スキニーブームが来て今はワイドが出てきているので一周回って今ちょうどよく、倉庫から出てきたのかもしれません。

届いた品は想像どおりの質感(ウール65%、レーヨン35%)で丈も直さなくてよさそう。これはお得だと一旦しまおうとして、ふと、この手の色目にありがちな、裾の色が埃っぽく変わっているのが気になり、(よせばいいのに)部分洗いして愕然としました。

やっちまった!古いレーヨンは水洗いで縮むのだった。

古い服は仕立てがよいが、繊維はどんどん進化しているので昔のものは扱いにくかったりします。ウールなどは昔のほうが品質がよいかもしれませんが、シルクは50年も経てば弱くなり破れやすく、麻は100年を経ても強い。そして化学繊維は改良が重ねられ今のほうが耐久性が増しています。

戦後、女とストッキング(絹→ナイロン)は強くなったって言いますよね(いつの時代だよ)

 

そして繊維は日本の技術が進んでいると断言できます。今でもイタリアものは色落ちしないか注意が必要だったりするのに…とにかく戻す方法は?

「レーヨン 縮む 戻す」で検索してみました。

「水洗いで縮んだレーヨンは、リンス液に浸すと戻る」とある。

そうか!しかし今どきリンスってあるのかな・・・(続く)