ここ2年ほど、自分の中で新たな政策課題として浮上してきているのが「オンデマンド交通」です。意外や世田谷区は23区内でも交通不便地域が多いエリア(広いからね)。バス業界の人材不足と、コロナ禍による出勤者減の影響で、都内のバス不採算路線が減少していく。デマンドバスとは、自治体が(主にこれまでは地方都市で)行っていた予約制の乗り合いバスのことで、一定のエリア内でユーザーがオンラインや電話で予約したらぞれをAIで組み合わせ、最適なルートで運行します。

区では喜多見・宇奈根エリアから実証試験が始まり、23年5月から砧地域でも。まさにいそくみ担当エリア。

そのテーマを扱う「世田谷区地域公共交通会議」を傍聴してきました。

委員名簿にバス会社や国交省、学識経験者などが並んでいるので、型通りの報告会で終わるのかなと心配したが、利用者への周知の仕方やバスの名称、車両デザイン、障がい者対応、採算性まで次々に意見が出て、飽きることがありませんでした。公募区民の委員も的を射た指摘をし、会全体から「デマンドバスを成功させたい」という気概が感じられる会議でした。(公共事業の会議に来る区民はしばしば反対派であったりしますが、デマンドバスは違う)

 

1つ気になっているのが、国交省からしてデマンドバス運行は「高齢社会への対応。メインターゲットは高齢者」としているが、子連れのママさんだって使いたいはず。車を持っていない若者も多く、若い世代のほうがスマホを使って予約することには抵抗がないはずです。「利用率を上げたいなら相手を選んでいる場合ではない」と、これは予算委員会などで提言していきたいと思います。

 

砧モデル地域での運行は23年5月―24年4月。大人300円、小児150円、70歳以上100円。10人乗りワゴン車で、祖師ヶ谷大蔵駅~砧公園、大蔵運動場までのエリアを運行します。

祖師谷大蔵駅でこのことについて演説していたら、さっそく同世代の男性に「自分も車を持っていないので興味がありますが、いつから?地域住民に説明はありますか?」と聞かれました。

詳しくはいそだの次の区政レポートでもお報せしますね。