小池都知事は公共事業にバランス感覚がない、と書いたが、ちょうど外環道情報のメルマガからこんな記事が紹介されてきたので、貼り付けておきましょう。

「完成を東京五輪に合わせた外環道ファースト?!」

http://www.excite.co.jp/News/column_g/20170629/Shueishapn_20170629_87207.html

外環道反対よりの記事だということは別にしても、オープン間近の豊洲市場では疑問を呈し延期に持ち込んだ小池都知事が、外環道に関してはさして勉強することもなくあっさりOKしていたことが客観的に見てとれる。

通常は大型道路や河川に合わせて計画する地下高速道を、あえて国分寺崖線に沿った湧水の多い、しかも住宅密集地の地下に造る。東名ジャンクションは既に工事を始めているが(多摩堤通りから東側に見えますね)、トンネル部の設計は何度か案は出るもいまだ固まっていない。トンネル工学的には世界発ともいえる難工事、歌舞伎なら4歳児の宙乗りくらい画期的で、万一の事故を防ぐために綿密な計画が必要というところだろう。

(世田谷区という地価の高い土地ゆえ、地価から算定する保証金額も多大になる)

実は外環道問題に直面するこの地元では、小池都知事が豊洲移転にストップをかけた頃、

「小池都知事なら、外環道に関しても検証し直しをしてくれるのではないか」と期待の声が上がっていた。そうならなかった。

都民ファーストが大勝したとき、小池都知事は「新人都議には公認会計士などのエキスパートが居る。各々専門性を生かして私にアドバイスをくれるだろう」といっていた。その専門家たちの中にも都市計画や土木工学のエキスパートはいなかったと思う。(建築系の人は忙しくて、週末に小池塾行ってる暇はないし)

知事が全て一から勉強する必要はないが、昭和41年から先延ばしできたこの外環道計画のいま何が問題で、自分の在任期間にどれだけ解決に導けるかを念頭に置いて取り組んでいただきたいと思います。1兆6000億円の巨大事業ですから。