秋も深まるこの時期の外回りは楽しい。成城から喜多見にかけての自然の移ろいをたっぷり味わうことができます。

野川に面して、外に木のテーブルセットを置いているお宅があり、夏はビアガーデンなどしていていいなあと見ていたのですが、先日テーブルの上に「1袋200円」と書いて銀杏を売っていた。銀杏大好き~

いつもお見かけしても目礼だけで過ぎていたご主人に話しかけると、案外気さくで

「喜多見のほうで採って、野川の水にさらしてきれいにしたものだ」

と教えてくれた。

野川の水で味が左右するわけでないが、なんとなくイメージがよい。いそくみはフライパンで煎るのだが、「封筒に入れてレンジでチンすると簡単だよ」という裏技まで教わって持ち帰りました。これはよい話。


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成城4-6丁目の街中になると、深い生垣に囲まれた、あるいは保存樹木を持つお宅の秋は悩ましい。大正時代に洋館はヒマラヤスギ、日本家屋は赤松を3本庭に植えるという申し合わせがあったそうで(我が家はヒマラヤスギ1本植えたら、家を建てる場所がない)今でもそれらの古木が残っているお宅は多い。が、住人を悩ませるのはイチョウやケヤキだろう。落ち葉の量がハンパではないもの。

あるお宅で、イチョウから絶え間なく落ちる銀杏(においもすごい。日本のドリアンか)と格闘していたお年寄り、声をひそめて

「この木は、私らには“悪魔の木”だよ」と。

車庫にも降り積もる銀杏を踏み潰して車の出入りをしていたら、タイヤがやられて取り換えに数十万かかったそうな。

緑を守れ、生垣や保存樹木は切らないでと言いながら、メンテナンスは家主(そんな家に住んでいるのは高齢者が多い)任せなのが今の世田谷区の緑化事業の盲点。いそだ久美子の政策にも生垣対策、入れています。