新しいタオルを出すときに、古い方から処分していかないと棚がいっぱいになってしまいます。ミシンがないことを理由にぞうきん縫いを先延ばしにしていたが、録画したままになっていたビデオをみながら一気に手縫いで、4枚ぞうきんを作りました。


マンガ(たぶんいじわるばあさん)にも出てくるが、ぞうきんの縫い方は各家庭によって方式が違う。うちは、母の実家の星野家式なんだろうが、ラーメン器の縁にあるような四角いうずまきで、中央に達したら外へ抜けていく。小3のときに学校のそうじ用に家から持ってきたぞうきんを比べっこしたら、チエコちゃんはじめ平行線縫いがけっこう多かった。家で母に話したら

「端にいくたびに糸を切っていたらムダだし手間もかかるでしょ。うちのやり方が一番よいのよ」

と断言された。たぶん母は数学の先生だから正しいのだと思っていました。

今、ぞうきんを縫うといっても時間がたっぷりあるわけでなし、手縫いで最短時間で丈夫なぞうきんにするにはといろいろ考えて、 周囲を縫ってから 凹 凸 のような線で中央を縫っていきます。×でもよいのだろうが、一筆書きできることが重要だし、対角線は糸をたくさん使うから却下。

短時間、低コストで仕上げようと思うと自然とアイデアがわく。

震災後の夏、ピースボートにボランティアに行っていた頃、すきま時間つぶしは「寄付の古タオルでぞうきん縫い」でした。これは既存のぞうきんの定義を揺るがす衝撃の作業で、縁を縫うだけで良い。糸は止めないで縫い消してと指導されます。

針は、糸通ししないで引っかけるようにして通せるものがあると初めて知った。作業の効率化、糸のムダを出さないことが最優先でした。

さらにピースボートで衝撃だったのは、寄付の古タオルとやらは我が家で使っているよりきれい。新品ブランド品がいくつもあります。そりゃ、オーガニックの無地にこだわっているお宅にジュンコシマダのタオルが来ても、マリメッコで揃えているお宅がローラアシュレイもらっても箪笥のこやしになっているのかもしれないが・・・持って帰って自分の家のタオルと取り替えたい思いをおさえて、泣く泣くぞうきんに縫いました。


「古タオルを寄付してください」と言われても本当に古タオルを出すか?という微妙な人の心理もあるのでしょう。我が家だったら、未使用か1回使っただけの、温泉旅館でもらったロゴ入りのを出しているかな。

あのローラアシュレイぞうきんは、東北で活用されたでしょうか。

「こんなよいタオルなのに、ひどく雑な縫い方ね」と思われているかもしれません。