先日、トイプードルの迷子犬を保護しました。
身勝手ながら、我が家で保護を継続することができず、ネットを通じてご連絡をいただいた方に月末までの保護をお願いさせていただきました。その後、飼い主が見つからなかった場合の里親になってくださる方も申し出て下さり、里親先も決定しました。
先日ブログに書かせていただいてから、たくさんのメール、メッセージをいただき本当にありがとうございますm(_ _)m
これまで住まいに関するブログを書いており、その際はコメントよりも直接のメッセージやメールが多かったと言うことは無かったのですが、今回は本当にたくさん直接メール等をいただきました。
右も左もわからず困っている私にたくさんのアドバイスをいただきありがとうございます。
今回このトイプードルを保護して色々考えさせられることがあったため、今月末までになるとは思いますが、ブログに書かせていただくことにしました。
* はじめに
今回、偶然にもこのトイプードルを迷子犬として保護することになりました。
ブログ村犬・里親ランキングからお越しいただいた方は、なぜこのようなブログタイトルのブログが、このランキングにいるのか意味がわからないと思います。理由については、前回描かせていただきましたが、これまで「住まい・一条工務店」というランキングに登録して住まいに関するブログを書いていました。迷子犬を保護したことをきっかけとしてブログを通じて保護していただける方を探したいと、こちらのランキングに移動してきました。
ブログ村の仕様により来月まではもとのランキングにもどることができないため、それまでの間はどうか、ご容赦下さい。
せっかくこちらの犬・里親ランキング、に登録させていただきましたので、今回感じたことをお少し書かせていただきたく思います。
今回、迷子犬の扱いについて、色々調べました。そして、正直、これまで気にしてこなかった、けれど、知っておくべきだったことを知ることになりました。
ここでは、私の一意見として、今回迷子犬保護して知ったことについて書かせていただきたく思います。様々な意見があり、私の意見には問題もたくさんあると思います。でも、書いておきたいです。私自身はこれまでこのような里親活動等に接する機会がなく、現状を垣間見たにすぎず、しかしだからこそ気がつく部分があったようにも思っています。もしもご不快に感じる部分がありましたらご容赦ください。
正直、今回、迷子犬の保護の難しさ、そして、様々な矛盾を感じざるを得なかったのも事実です。
いつもの家のことであれば、自分なりに論理的、合理的に考えれば結論を出せることが多いのですが、今回は正直、結論を出せていません。何が正しいのか、自分でもわからない中で手探り状態でした。
* 迷子犬の扱い(茨城県の場合)
迷子になって保護された犬は、警察や市役所等に届けられると、茨城県動物指導センター、いわゆる保健所に引き取られます。
保健所に引き取られた犬は、茨城県の場合で、平日4日で殺処分となるとのこと。。。。
正直、これには驚きました。4日間です。。。。4日以内に飼い主が見つからなければ、殺処分されてしまうとのこと。これを言われて今回の迷子犬を持ち込むことができなくなってしまいました。。。
茨城県の殺処分数は日本一多いとのこと。。。2010年の統計で、茨城県の保護犬4370匹に対して殺処分数3589匹、実に82%が殺処分されているのに対して、東京都では保護犬1251匹、殺処分数216匹、17%が殺処分されたことになります。なぜこれほどの開きができるのか、不思議です。。。というか、今回の件がなければ知ることもなかったことです。
100歩譲って4日に間というのは、税の使用方法の問題ですから、理解したとします。
理解できますと書きましたが、茨城県動物指導センターの統計によれば、
35%、すなわち3分の1の方は殺処分の期間の4日以降に指導センターに届け出るというのも現実なのです。
そうなると家の犬がいなくなって、見つかった時には殺処分されていました、という可能性も高いということです。。。
茨城県では、警察や市役所に届けられた迷子犬はすべて保健所に送られることになっているとのことでしたので、数日の違いはあっても1週間で殺処分になってしまうことを意味します。。。。
私は当初、迷子犬は警察に預けることで、少なくとも逸失物としての保存期間中である3ヶ月程度は適切に保護を受けられると考えていました。
少なくとも1ヶ月程度は猶予期間があると思っていました。4日では見つかるものも見つからなくなってしまう、そう考えて警察に保護をしてもらうことはやめました。
* 預けたら最後
仮に預けて、飼い主が見つからなかった場合、改めて私達が引き取って里親を探すという方法を検討しました。
しかし、私が保護した犬を保健所に連れて行き、殺処分になる前に引き出そうとしたとしても、今度は、この4日で殺処分にあいそうな犬を、拾い主である私が引き出すことが難しくなります。
茨城県では通常、飼い主以外の個人への保護犬の引き渡しを行っていないとのこと、ただし、拾い主のように一定の関係が認められれば、引き出しを認めることがあるとのことでした。
が、ここで大きな問題が発生します。引き出す際には終生飼育が条件となってしまうとのことなのです。
通常、保護犬を引き出す以上は当然の条件である事は理解できますし、終生飼育を約束させることも当然と思います。しかし、今回のように迷子犬を保護して、保健所に連れて行って、殺処分前に連れ出して、里親を探そうとしてもそれはできないのです。。。。私自信が飼育をすることが条件となってしまうため、里親に出すことはルール違反となってしまいます。。。
確かにこれも理解はできるのです。単にかわいそうという理由で、殺処分前に引き出し、面倒が見れる保証がないというのでは、筋が通らないことも理解できます。。。。
しかし、それでももう少し柔軟な運用はできないだろうかという気持ちもあります。
* メールアドレスがない!!
ここまでは、様々な問題に直面した中で作られたルールに基づいて運用されているものであって、残酷とは思いますが理解することはできます。
しかし、今回なんとも複雑だったのが、茨城県動物指導センターでは、一般の人が保護している迷子犬とセンターが保護した保護犬のページが分かれれているのです。
一般の人が保護している迷子犬というのは、今回のケースのように殺処分にされたくないということで、一般の人が自宅等で迷子犬を保護しているケースのことです。
ページを分けることは良いです。(ただ、わかりにくいので同一ページ内で示した方が絶対に良いと思いますが。。)
しかし、今回、なんで??と思ったのが、
一般人が保護している迷子犬は写真を掲載してもらえない
ということです。通常、センターで保護している動物については指導センターのページに写真が掲載されます。
当然、迷子犬も写真があった方が絶対に見つけやすいだろうと思い、写真を掲載して欲しいと伝えました。写真はデジカメで撮影してメールで送りたい旨伝えました。
そうしたところ
メールアドレスがないため、写真を掲載できない
とのことでした。正直ね、意味がわかりませんでした。。。その他のルールは、考えようによっては仕方の無い面があることは理解できます。しかし、一般人が保護した犬や猫の写真をページに掲載してもコストもかからないでしょうし、メールアドレスは20年前じゃないんですから、無いなんていうことがあるはずがありません。単に運用ルールとして、掲載しないという事なのだと思います。
保健所の担当者の方は丁寧に様々な説明をして下さり、感謝していますが、一方で、そんな意味のわからない運用を容認している状況というのは理解できませんでした。
メールアドレスを1つ設けて、メールで写真を受信し、サイトに掲載してくれれば良いだけの事なのです。
それが、できないのです。。。
* なぜメールアドレスが無いか?
メールアドレスも準備しない。。。行政の怠慢だ!!
こんな怒りを覚えて、電話やメールで行政へのクレームを入れようと思った方がいたらご注意ください。。。
おそらく、それこそがメールアドレス1つ準備できない理由なのではないかと思うのです。
茨城県動物指導センターはいわゆる保健所です。
動物の殺処分を行っている場所です。
怒りを覚えた方が苦情を次から次に入れたら。。。業務に支障が出ます。
電話は公開しないわけにいかないので公開しているのでしょう。
メールアドレスは電話と違って、機械的に嫌がらせや苦情を入れ続ける、そんなことができてしまいます。
善悪は別として、保健所自体には保健所の行動を意思決定する権限は無いはずです。
にも関わらず、保健所に対して苦情のメールが日々届いたら。。。対応を行えないはずです。
おそらく、動物指導センターに苦情を入れる人は、動物を愛する人と思います。しかし、そんな中にいる一握りの十分に配慮した行動ができない人が、指導センターに苦情や嫌がらせをしまくったら。。。
メールアドレスを作れないのは、そんな理由があるのではないかと思ったのです。
動物を殺したくない一心で行った行動が、結果的に守りたい動物を殺処分に追いやってしまっているかもしれない。そんなことを思ったのです。
真相はわかりません。しかし、怠慢というにはあまりにも怠慢すぎて、そんな馬鹿馬鹿しい話は無いはずです。
となると、メールアドレスを作れない理由があるのでしょう。
もしも、動物を助けたいならどうか理性的な行動をしてほしいと願います。
今回動物指導センターで電話に出られた方は、茨城県の動物保護と殺処分の状況等を丁寧に説明してくださいました。
矛盾してはいますが、保護センターの方から、もしも動物を助けたいと思ってもらえるなら、指導センターには連れて来ないでほしいと言われました。連れてきてしまえば、殺処分せざるを得なくなること、そして、病気にかかっている犬も多いため、感染する可能性が高いことを説明してくれました。
言葉の端々に動物を殺処分にしたくない、という思いが伝わってきたのです。。。。
誰だって動物を殺したくない、そう思ったのです。
しかし、大人であればわかるように仕事である以上、家族を守るためにも、そして、結果的に市民を守るためにも行わざるをえないことがあるのも事実と思います。
動物を殺したくない人が、動物を死に追いやり、動物を殺さなくては行けない人が動物を一生懸命守ろうとする、なんともやるせない気持ちになりました。
* 自分にできることはなにか?
ではいったい何をすればよいのか?もちろん、ボランティアや寄付といった行動もその一つと思います。
そして、犬や猫が捨てられないように啓蒙することも大切と思います。しかし、どんなに啓蒙活動をしても、犬や猫を捨てる人がいることも受け入れざるをえない現実です。
今回、多くの愛護団体の方たちにアドバイスを頂きました。その過程で、そういった方たちの現状も垣間見ました。そのことも後日書きたいと思います。正直頭の下がる思いです。
しかし、そうした積極的な行動は誰にでもできるものではないこともわかります。私だって、今回こうして迷子犬をどうにか助けたいと行動しましたが、では、常にそうした行動ができるかというと、できないと思います。
では、自分にできることはなにか?そう考えた時、ものすごく簡単な事があります。
日本は民主国家です。行政の1機関である動物指導センターや保健所も行政の管轄です。
そうした機関の業務の改善は政治的意思決定が一番シンプルです。
県議会議員選、市議会議員選、そんな時に各議員のマニュフェストをご覧になってください。もしかすると、動物保護の視点がマニュフェストに盛り込まれているかもしれません。その他の政策も応援できるものであれば、その候補に投票すれば良いと思うのです。
また、マニュフェストに盛り込まれていない場合には、各議員のホームページなどを通じて、現状を説明するといった行動もひとつと思います。決して、脅迫的なものではなく、現状とその改善策を提案するつもりで書けば、聞き入れてくれる可能性も高いのではないでしょうか。そして、次の選挙ではマニュフェストに盛り込んでくれるかもしれません。
こんなことを書くと何をのんきなことを言っているんだ!と怒られてしまいそうです。
しかし、行政機関の行動を1日で変えることは難しいです。私達は行政に対して、選挙を通じて意思を伝える機会を持っているのです。行政機関も極端な行動の転換を行うためには政治的意思決定が不可欠なはずです。
現状の殺処分の現状を考えた時、長期的視点に立った行動、そんなものが必要なのではないかと思いました。
このブログを読んでくださっている方の中に政策に関わっているかはわかりません。しかし、週に約1万人の方にお読みいただけていることを考えれば、もしかすると政治に関わっている方がいらっしゃるかもしれません。
ここからは非常にいやらしい話をします。
選挙で戦う政治家の方にも、殺処分に対する対応を提案することはメリットが高いと思うのです。
正直、殺処分に対する対応は政治上の争点にはならないと思います。また、選挙の決め手にもならないでしょう。しかし、動物の保護の訴え、そして、それに対する対応を訴えることは得票数には一定の効果が期待できると思うのです。
特に、浮動票獲得においては、候補者の人となりというのが投票に結びつきやすいと思うのです。
目玉とする政策は、どうしてもお金の香りが漂ってくるものであると思います。これは、ある種仕方が無いことです。そんな中で、動物に対する対応を訴えるというのは、お金による利益を求めない無償の行為です。そういった政策があれば、結果的にその政治家の清廉さを示す一つの証拠にもなると思うのです。
単に殺処分反対!というのは政治政策とは言えませんが、きちんとした政策としてお金をかけずに殺処分を削減を提案でき、それをマニュフェストや街頭演説の中に盛り込むことができれば、それは立派な政策です。そして、その政策には金銭的な見返りを求めない、政治家であるという印象もついてきます。
例えば、動物の保護期間を統計の結果から、1週間延長するというのも一つと思います。また、指導センターにおける感染防止、動物愛護団体との連携による保護の促進、さらには動物愛護団体を支援し、また動物愛護団体を活用する、そういった政策もありえると思うのです。
もっといやらしい話をすれば、動物愛護団体というのは一定の活動規模を持っています。すでにそういった連携はなされているかもしれませんが、それは得票数の増加を意味します。
政治家、動物愛護団体の双方がそういったシタタカサを持つことも、結果的に多くの動物の命を救うのならば良いような気がするのです。
もし、そんな考え方も必要なのかもしれない、
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