ここでは、英検1級1発合格術を少し離れて、「英語」学習にためになる、役立つと筆者が考える本をご案内しています。
48冊目は、「世界にたった1つだけの英語教科書」(西牧尚樹著)です。
この本は、日本人が学校英語で習ってきた「英文法」に関して、まったく別の方向から光を当て、説明している本という点で非常にユニークです。
もし、「5文型」で説明する英文法に違和感を抱いている方は、一読してみてはいかがでしょうか。結構、おもしろい発見なり気づきが得られると思います。
本ブログ筆者の場合は、この本の後半に出てくる「ing」と「to do」の違いの説明や、助動詞に関しての分類、用法の説明について非常にうなづかされるところがありました。
たとえば、
Can you solve the problem?
(その問題解ける?)
に対する答えは、教科書的には
Yes, I can
なのでしょうが、この本に言わせれば、
I’ll try to.
(やってみるよ)
なのです。
そして、その裏付けとなる説明には納得させられるものがあります。
いかにネット社会とはいえ、安易な「ネタバレ」は避けるのが、最低限のルールと本ブログ筆者は考えます。
ちなみに本ブログ筆者は、電子書籍を書いており、↓
好意的なレビューを頂戴しています。
が、その中でも「ネタバレ」を避けると明言してくれたレビュー氏に感謝しています。
したがって、自分もそれにならい、ここでもあまり詳細な説明はしないことにします。
そういった本質的なネタバレを避けつつも、もう少しこの本について案内を続けましょう。
May I take some photos?
に対する否定的答えを考えるとき、つい日本人は機械的に
No, you may not.
と考えがちです。
が、この本の中で
No, it's not allowed.
(いいえ、許可されていません)
が正しいと著者は説きます。そこにもちろん、ここにも理論的な説明か付されています。
また、たとえば、日本人が外国人によく頼みごとをするときに使うパターンとして
May I ?
(していただけますか?)
があります。
が、これについても助動詞全般を「敬語的表現」として著者は位置づけ、他の「敬語的表現」のCanやCouldなどといった言葉との使い分けを案内してくれており、このあたりは、実際の英会話で役立つ可能性が高いのではないでしょうか。
とは言え、本ブログ筆者としては、この本をまるまる信じろ、この英文法説明にすべて自分の脳みそを変えてしまえ、とまでは申しません。本当に「世界にたった1つだけの英語教科書」とまでは言い切れないと思います。
しかし、日本の英文法の教科書では、往々にして機械的な応答で、言い換えれば実態から遊離した形で教える傾向があることを考えれば、この本を見てみて、そのあたりを一度修正しておく必要があるのではないでしょうか。
この本の筆者は、副題として「英語のカンを一瞬にしてものにする!」と掲げていますが、本当に「一瞬」でものになるかは疑問です。
しかし、今までの英語文法書や英会話本でつまづきかけたり、その説明に納得感をえられない方は、一度手に取ってみることをおすすめします。
以上、英語の参考書には書いてありませんが、あなたの英語学習の一助になればと思います。