先にネタバレしちゃいますが、今回ご紹介するビールは、とても美味しいビールです(^^)

正確に言うと、とても美味しい「発泡酒」です。


その名は、白濁(しろにごり)。
ベルギーのビールです。



注ぎ口を下、底面を上にして陳列しているのが特徴的です。


下になる注ぎ口には、衛生面からかプラスチックカバーが付いています。


注ぐ際に上下を逆転させるので、沈殿している酵母が自然に混ざって、白く濁ったビールが注げるという仕掛けのようです。
面白いですね(^^)


原材料は、大麦麦芽、小麦麦芽、大麦、小麦、ホップ、天然白生酵母。
奇抜な副材料は使っていませんが、麦芽使用率が25%未満なので発泡酒扱いになっています。


名前の割にはそれほど濁ってはいません。


清涼感のあるアロマです。
柑橘っぽさもあるけど、ミントのような清涼感があります。柑橘の中では金柑に近いかな?
味についてですが、最初に酸味を感じ、次に苦み、そして最後に優しい甘みが広がります。
金柑サワーを、とびきり美味しく、大人向けにした感じ。
とても爽やかでスッキリしていますが、物足りなさはありません。
小麦ビールなので、系統としてはヒューガルデンホワイトに近いです。ヒューガルデンが嫌いな方は合わないと思いますが、好きな方にはオススメです。


そしてこれが麦芽使用率25%未満で実現しているのが驚きです。
僕としては、美味しさと麦芽比率はトレードオフの関係にあると思っていたのですが、これはその価値観を覆すものでした。

このことはマイクロブルワリー開業に向けても、一つの道筋を示してくれそうです。
今年4月に改定された新・酒税法では、麦芽使用比率50%以上であることがビールの要件となっていますから、25%未満なら文句なく発泡酒免許で製造可能です。
発泡酒免許は、ビール免許よりも取得が容易で、初期投資も少なくて済みますから、個人もブルワリー開業をしやすいのです。

僕はいままで、発泡酒扱いにするためにはビールとして認められない奇抜な副材料を添加するしかないと考えていましたが、麦芽使用率が低くても美味しいものが作れるのなら、希望が広がりますね!

どうやらベルギーのマルテンス醸造所というところが作ってあるようです。是非作り方を学びに行きたいなぁ。


利きビールで間違い続きの僕の味覚では信用ならないと思われるかもしれませんが、ベルギーの権威ある賞も取っているようですので、皆さんも是非一度ご賞味ください(^^)



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