夜行船に揺られて6時間半。
新造船とはいえ、2等船室の寝心地は相変わらずです。
固い床の上で寝返りを繰り返しているうちに三宅島に着いてしまいました。
あまり寝れなかったなぁ。
入港時刻は午前4時45分。定刻より少し早めです。
写真だと明るく見えますが、実際はもっと暗かったです。
三宅島には3つの港があって、波の状況次第でどの港に着くかが変わるのですが、
どうやら今回は、島の北西にある伊ケ谷港に入港したようです。
天気は曇り。雨はギリギリ降ってません。よかった!(^^)
堤防を歩いていくと、予約していたレンタカー屋のご主人が出迎えてくれました。
ここからレンタカーが置いてあるお店まで、ご主人の車で送ってもらいます。
お店は島の正反対の場所にあり、約15kmの道のり。
予約の際に、送迎が有料だと聞かされて驚きましたが、この遠さならまあ仕方ないですね。
(しかし、何でこの島には中心街に近い場所にレンタカー屋が無いのでしょうか?)
お店に着いて、名前と連絡先を書いたら手続き完了。特に説明はなく鍵を渡されます。
島のレンタカー屋はどこも似たようなものですが、保険はどうなってるのかなぁ。
先に聞くと余計怖くなりそうなので、返す時に聞いてみよう。
これが今回の旅の相棒。スズキのエブリイ君です。
エンジンキーを回すと、小さな車体に似つかわしくない轟音が響きます。
大丈夫かなぁこの車(^^;
何はともあれ、まずは今夜宿泊する民宿「夕景」さんへ向かいます。
朝食を申し込んであるのです。
6時前に民宿に到着。朝早いためか玄関が閉まっています。
仕方ないので、電話をかけて内側から開けてもらいました。
カラカラカラ…
「いらっしゃいませ〜」
引き戸でした(ノv`*)
建物も新しいし、掃除も行き届いていて、とても綺麗な民宿です。
部屋も快適そう。
朝食も大変おいしかったです(^^)
食堂を出たところの廊下に、映画「ロック」のポスターが貼ってありました。
読めないけど、たぶん出演者のサイン入り。
2000年の三宅島噴火での実話を基にした物語です。
旅行前にオンラインレンタルで観ましたが、なかなか良い映画でしたよ。
子役の子の演技に泣かされました( TДT)
さて、朝食も済んだので早速出かけましょう。
三宅島道路を時計回りに、面白そうな場所をしらみつぶしに巡ります。
まずは民宿から程近い「火山体験遊歩道」を訪れました。
ここはかつて集落があった場所です。
1983年の噴火により、340棟以上が溶岩流に埋まりました。(奇跡的に死者は無し)
ところどころ、溶岩から草が生えています。生命力がすごい。
ここは小学校跡。見えているのは3階部分です。
溶岩の熱で窓枠が変形し、窓ガラスは全部割れたけど、教室の中にあったグランドピアノは無事だったそうです。ピアノ強し。
これは、生えていた木に溶岩が流れてきて固まったもの。
固まった後に、木が燃えて、チクワみたいな形になったそうです。
こういうチクワが、この一帯にはたくさん見られます。
自然の脅威が感じられて、とても興味深い場所でした。
この場所を見れただけで既に満足気味ですが、次の場所に参りましょう。
道路脇で見つけました。これは何でしょう?
正解は、溶岩流に埋まった自動車でした。
難しかったかな?(^^;
さて、伊ケ谷港まで来ました。今朝、到着した港です。
どうやら、南にある錆ヶ浜港の方がメインの玄関口らしく、この伊ケ谷港はひっそりとしてます。
港のすぐ隣には、小さな海水浴場がありましたが、あいにくの天気なので客は誰もいません。
ライフセーバーのお姉さんに聞いた話では、台風の影響で数日は荒れそうだということです。
あと、「『ライフセーバー』は商標(?)なので自分は名乗れない。自分はあくまで『マリンパトロール』だ。」ということも教えてもらいました。
泳いでいきませんか?とお誘いをいただきましたが、小雨がぱらつく中で泳ぐ気も起きなかったのでエブリイ君の元へ戻ることに。
ふと目線を上げると、「后神社」のノボリが目に飛び込んできました。
文字が滲んでいて、なんか不気味です。
後で調べたらこの神社の逸話もちょっと怖い。女神が海に身を投げたんだってさ。。
だいだいこの神社、観光協会発行のガイドにも載ってないし、Googleマップにも載ってない。
なんかこわ~(((゚Д゚)))
気を取り直してエブリイ君を走らせます。
続いて訪れたのは伊豆岬灯台。
あいにく雨が本降りになってきました。風も強くなってきたので退散します。
きっと、天気が良ければ気持ちいい場所でしょうね。ベンチに座って一服したりしてね。
非常に残念です(T_T)
時刻は11時。少し早いけど昼食にします。
民宿の夕食は魚介系だと思うので、昼はラーメン屋に行くことにしました。
年季の入った玄関を開けると、店内は思ったより広め。
寡黙な店主(おじいちゃん)が一人でやっているお店です。
先客のガテン系の兄ちゃん2人におびえつつ、端っこの席に座りました。
豚骨&味噌だと思われる味のラーメンです。
お味の方はというと、チャーシューがおいしかったです(^^)
さて、腹もふくれたので、さらに島を時計回りに進みます。
新東京百景に選ばれた「ひょうたん山」が見えてきました。
写真中央の凸部がそれです。
1940年に起きた噴火で、海岸近くに爆発的に生まれたそうです。
近くまで寄って、火口を覗き込むこともできるみたい。
晴れていれば行きたかったなぁ。
いよいよ雨風が強くなってきたので、屋内型施設である「自然ふれあいセンター アカコッコ館」を訪れました。
本日は無料開館日でした。ラッキー(^^)
三宅島はアカコッコをはじめとする野鳥が多く生息しています。
この施設では、野鳥の生態やウォッチング方法を知ることができます。
スタッフの方が丁寧に解説をしてくれました。
窓ガラス越しにバードウォッチングができます。
今日は雨なので、鳥が集まってこず、残念ながら見れませんでした。
アカコッコ館から、写真のような獣道を歩いていくと、大路池という大きな淡水池に行くことができます。
途中、こういう障害があったりしますが、
無事に大路池に着きました。思っていたよりも大きい池です。
これだけ大きい淡水池が、海のすぐ近くにあるのは珍しいそうです。
池の中は、決して綺麗ではありませんが、自然豊かな感じです。小魚も泳いでいました。
この大路池周辺は野鳥の宝庫だそうで、ぐるっと一周すれば色々な野鳥に出会えるみたいですが、あいにくの雨なので断念。
明日は、今日よりマシな天気のようなので、リトライしに来ようと思います。
少し早いですが、天気も悪いので、民宿に戻ることにします。
帰り道、錆ヶ浜の客船ターミナル内にある観光協会に寄って、「東京島めぐりパスポート(しまぽ)」にスタンプを押してもらいました。
伊豆諸島・小笠原諸島を訪れるとスタンプを押してもらえて、集めたスタンプに応じて景品がもらえます。
昨年から始まったキャンペーンなので、僕はまだ伊豆大島と三宅島の2つしか集められてないですが、スタンプを集めるのって楽しいですね。
しまぽを見せると割引になるお店も結構あるので、東京の島を旅する人は持っていて損はないです。
帰り道、ちょっと脇道にそれたら、最果て感が漂う場所に迷い込んでしまいました。
Uターンしようと広い駐車場に入ったら、火葬場の駐車場でびびりました(^^;
16時前に、無事に民宿に帰還。
風呂に入って、少し横になったりして夕食を待ちます。
夕食も大変美味しかったです(^^)
あいにくの雨でしたが、いろいろ見て回れて楽しい一日でした。
明日は雨が上がることを祈りつつ寝ることにします。
おやすみなさい(^^)