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     -脱・住宅後進国「日本」-

日本ではお寺や、蔵や、民家などでよく見られ

海外では、街自体が漆喰の真っ白な表情で多く使われている「壁材」ですが、

歴史を遡ると、5000年前から建築の壁材として使われていたことがわかっています。

 

しかしさらに遡ると約1万2000年前のここら辺 メソポタミア文明の遺跡から発掘されています。

 

 

用途はなんと「壁材」としてではなく「接着材」として使われていました。


漆喰が壁に塗られ二酸化炭素を吸収し固まっていく力を、再石灰化といいます。漆喰は二酸化炭素を取り込むことで固まりますが、この再石灰化という固まる力を利用し遺跡では石と石をくっつける接着材として漆喰は使われていました。

 

再石灰化が進むと100年後には漆喰は石灰石へ、原材料の石に戻ってしまいます 

すると100年後は漆喰が繋げている石と石とに漆喰が石灰石となって同化してより強固な建造物のできあがり!ってわけです

 

漆喰を接着材として使っている建造物として、「万里の長城」や「ピラミッド」が有名どころでよく見られますが当時は漆喰に大量の砂や石を混ぜた所謂、「石灰モルタル」が主流で、砂や石が少ない石灰の純度が高く高品質な「本漆喰」とは見た目は似ていますが中身は違います。

 

このような接着材としての役割から、採掘技術が発達したということと、良質な石灰石が沢山採掘できる場所があったということ、さらにはキリスト教の普及(なんと宗教も関わりがあります)で一気に漆喰は広まりました。

 

そして、壁全部に塗ってみたら、なんだか食べ物も植物も長持ちするなぁというところから接着材から壁材への転用がはじまりました。

 

1万年以上前から使われていた漆喰、しかし日本ではだいぶ遅れて1400年前の平安時代に仏教と一緒に入ってきた仏教建築で東大阪に建てられたお寺が日本第一号とされています。(※久住彰氏談)