今日は(財)日本英語検定協会、いわゆる英検の二次面接日だった。

年に3回あるうちの1回には公式面接員として英検二次試験の面接を担当する。

担当級は午前が準1級、そして午後が2級だ。

準1級のレベルは短大卒業程度とされているが、難易度は非常に高く、最終的な合格率は約7%、2級は高校修了程度なので、カンタンに言えば大学入試レベルで、合格率はだいたい16%くらいである。

ちなみにイスク英語学院の生徒の二次試験合格率は98.7%。1次試験さえ突破できれば、級に関係なく二次試験はほぼ合格ととらえてもいい数字だと思う。

さて、この英検の面接員をしていると、どうしても受験者を観察してしまうのでいろいろとおもしろいことを発見してしまう。

たとえば次のようなことだ。

  • 長期の海外経験者は準備不足の受験生が多く、答えを延々とまとまりなく述べ続けることが多い
  • 小中学生で2級等の面接を受験する帰国子女は英語の流暢さは抜群だが、どうしても質問の中味についていくことが難しい
  • 帰国子女ではないにも関わらず2級の2次試験を受験する中学生は学校の勉強はできるが、いろんな意味でバランスに掛けている感じのする子が多い
  • 準1級では面接後に「全然できなかった。ゴメンナサイ」といった態度を取る受験生のほとんどが合格している

これらは毎回面接を担当すると感じることなのだが、今日もやはり同じようなことを思った。

1つめの海外経験者は自分ができると勘違いをしている場合が多く、実際にはたいした英語力のない場合が多い。だから準備を怠ってしまう。

4つめは逆にとてもhumble(謙遜的)な態度が功を奏している。このような受験者は上記の受験者よりもしっかりと準備をしてきている。

何事も用意周到であることが大切だということだろう。

 

今回の一番のビックリは2級の最後の受験者だった。

彼女は9歳の比較的小柄な女の子で、イスに座ると足が床に届かず、ブラブラと揺らしているのが印象的だった。

ところが、いざ面接を始めてみると驚きの連続だった。

帰国子女だったようで英会話力は抜群で、その上読む力も非常に備わっていた。通常この年齢の子どもには2級の質問内容は社会的な内容で理解できないはずなのだが、この子はとてもまとまりのある、しっかりとした内容の答えを返してくれた。

まったくもってビックリだった。

英語ができるということはいろんな意味で自分の強みにすることができると思う。

しかし、その知識を如何に使うかということを考えておかないと単なる英語バカで終わってしまい、せっかくの能力も宝の持ち腐れになってしまう。

今日の準1級受験者の中には将来翻訳家になりたいという女の子がいた。

彼女がその為に一生懸命英語を勉強していることが面接中に手に取るようにわかった。

何をするにも彼女のように「何のために?」をしっかりとわかった上で努力をする場合と、そうでない場合は結果として大きな違いを生む事になるのだろう・・・・・

 

 

今日のひとこと英会話

☆ well-prepared  用意周到である