明治以降における日本の医師数の推移統計。

以前も掲載しましたが非常に興味深い統計です。



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【総務省:長期統計系列から総医師数の年次統計】

西暦(和暦) 医師数  (10万人当りの医師数)   

1874 (明6)  28,262人 (80.40人)

1880 (明12)  37,173人 (101.43人)

1890 (明22)  40,215人 (100.78人)

1900 (明32)  40,924人 (93.33人)

1910 (明42)  37,997人 (77.26人)

1920 (大9)  45,488人 (81.28人)

1930 (昭5)  49,681人 (77.09人)

1932 (昭7)  50,069人 (75.37人)←5万人越え

1940 (昭15)  65,332人 (90.82人)

1950 (昭25)  76,446人 (91.88人)

1958 (昭33)  100,307人 (109.31人)←10万人越え

1960 (昭35)  103,549人 (110.84人)

1970 (昭45)  119,664人 (115.37人)

1979 (昭54)  150,229人 (129.34人)←15万人越え

1980 (昭55)  156,235人 (133.47人)

1988 (昭63)  201,658人 (164.29人)←20万人越え

1990 (平2)  211,797人 (171.34人)

2000 (平12)  255,792人 (201.53人)

2010 (平22)  295,049人 (230.40人)

2012 (平24)  303.282人 (237.80人)←30万人越え

2014 (平26)  311,205人 (244.90人)

2016 (平28)  319,480人 (251.72人)

2018 (平30)  327,210人 (258.83人)

2020 (令01)  339,623人 (269.21人)



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明治~大正~昭和~平成~令和まで、146年間の医師数がどう移り変わったかというデータ。

この統計が取られ始めた明治6年といえばですね。

明治維新の動揺が収まっておらず、西郷隆盛が征韓論で下野した年!

当時の日本の人口は、明治政府が始めて実施した人口統計によれば約3300万人。

現在の25%弱という人口規模!

文明開化したばかりの日本は、まだまだ後進国扱いでした。

ここから産業を奨励し、大国に伍するために富国強兵策の乗り出し、日清・日露戦争に勝利した明治42年には人口が5000万人を突破。

ただやはり国民は教育にゆとりがなかったんでしょうねえ。

ドクターの数はそれほど増えていません。




昭和初期の病院の診察風景



大正期を経て昭和になると国勢調査が行われるようになり、より正確な人口統計資料が整備されます。

大正9年、第1回国勢調査における人口は55,963,053人ですが、この時期、国力が伸張した結果人口が激増しました。

昭和15年の太平洋戦争前最後の国勢調査では人口は73,114,308人と、約20年で2000万人近く増加。

ところがドクターの増加が追いつかず、上記の統計でも10万人当りの医師数が最も低くなっています。

医療に力が注がれにくく、戦争に向けて国民が忍耐を強いられた時代。それが如実にわかります。

そして太平洋戦争後、平和の訪れから戦後復興が始まり、団塊の世代を代表とする爆発的な人口増加を迎えます。

昭和22年の戦後初の国勢調査では人口78,101,473人だったものが、昭和45年の国勢調査では、103,720,060人と1億人を突破。

ドクターもこの時期4万人増えています。

この辺りから医療にも力が入れ始められ、ドクターの人数がとんとん拍子に増加。

1970年から1990年まで、人口は2000万人増えましたがドクターは一挙に10万人増えました!




モニターで体内状況を見ながら行う最新のカテーテル治療風景





さらにそれから現在まで、やはりドクターは10万人増加。

人口は殆ど横ばい状態ですから、当然10万人辺りの医師数も1970年代と比べると2倍近く伸びています。

日本が明治維新で近代化を果たして、現在の繁栄を迎える146年間でドクターの人数は10倍以上に増えました。

人口は4倍程度しか増えていませんから、いかにドクターが増えたかおわかりでしょう。

と言うことはつまり。

ドクターとの結婚も叶いやすい環境になってきている。こう言えるんじゃないでしょうか。

これが20年前だったら、今よりももっと厳しかったはずですからね。

是非こうした客観的なデータを基に、モチベーションを上げて夢を実現しましょう!