終末期ケア(2159)ー2 "老年看護 高齢者に多い症状 摂食嚥下障害②" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。



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星老年看護

スター高齢者に多い"症状"


花摂食嚥下障害②

チューリップアセスメント 

・摂食嚥下障害は高齢になるほど多くみられ、
 適切に対処しないと誤嚥性肺炎を発症し、
 死に至ることもあります。

・食事の状況や患者さんの状態などを確認・
 理解したうえで、身体所見や検査データを
 組み合わせてアセスメントを行い、摂食
 嚥下障害やそのリスクが高い患者さんを
 早期に発見することが重要です。


【主なアセスメント項目】
・既往歴、基礎疾患(脳血管疾患、
 神経疾患、認知症など)
・内服歴
・バイタルサイン
・呼吸器症状
・嚥下障害の程度(ムセ・嗄声・咳込み
 など)
・現在の食事形態と食事量
・食物貯留の有無
・食事時の姿勢
・食事に要する時間
・水分摂取量
・排泄状況
・血液データ
・胸部単純X線画像



・摂食嚥下障害の原因は、大きく次の3つに
 分けられます。

❶運動障害性嚥下障害

・嚥下機能に何らかの障害が起こっている
 もので、原因疾患として、脳血管障害、
 パーキンソン病、脳腫瘍、脳性麻痺、
 筋委縮性側索硬化症(ALS)、シェーグレン
 症候群、顔面神経麻痺などが挙げられます。

・症状は疾患によりさまざまですが、
 例えばパーキンソン病の場合、先行期では
 うつや認知障害による摂食障害が起こる場合
 があるほか、準備期では上肢の運動障害、
 口腔期では流涎や口渇、咽頭期では首下がり
 などによる咽頭・喉頭の運動障害、食道期
 では上部食道括約筋の機能不全などによる
 嚥下障害をきたす可能性があります。


❷器質的嚥下障害

・口腔・咽頭の腫瘍、腫瘤による通過障害・
 圧迫、外傷、口唇口蓋裂や食道奇形など、
 口腔から食道にかけて何らかの問題が生じる
 ことで、一連の摂食嚥下が機能しなくなり
 ます。

・通常、口腔期では舌と軟口蓋とを密着させ、
 口腔内圧を高めることで咽頭に食塊を
 流し込みます。

・しかし、構造に問題がある状態では
 口腔内圧を十分に高めることができず、
 送り込みがうまくいきません。

・腫瘍がある部位や切除範囲によって障害の
 程度や表れ方が変わり、範囲が広いほど
 障害は重度になる可能性が高くなります。


❸機能性嚥下障害
 
・運動障害や器質的異常以外の原因によって
 起こるものです。

・例えば、口内炎や急性咽喉頭炎のように
 摂食嚥下時に痛みを伴うもの、食欲不振や
 拒食症といった心因性のもの、加齢などが
 これにあたります。

・特に高齢者では、唾液分泌量や咀嚼力の
 低下、口腔内常在菌叢の変化、喉頭反射・
 咳嗽反射の低下を認めます。

・呼吸器疾患などの基礎疾患をもっている
 患者さんも多く、誤嚥性肺炎の発症にも
 注意を払う必要があります。








チューリップ摂食嚥下機能の検査


・摂食嚥下機能を評価するための検査には、

 X線や内視鏡を用いて実施される精密検査、

 ベッドサイドや在宅でも行える簡易検査

 (スクリーニングテスト)があります。



ちょうちょ精密検査


嚥下造影検査


・造影剤を含んだ食品をX線透視下で摂取して

 もらいます。


・口腔・咽頭・食道の動き、食べ物の動きを

 撮影・記録し、誤嚥の有無を確認します。



嚥下内視鏡検査

 

・鼻腔から内視鏡を挿入し、安静時および

 嚥下時の咽頭・喉頭の動きを観察する検査

 です。


・内視鏡挿入時に苦痛が生じるものの、

 被曝がなく、携帯性に優れるため、ベッド

 サイドや在宅でも検査できる点がメリット

 として挙げられます。



ちょうちょ簡易検査

 (スクリーニングテスト)


反復唾液嚥下テスト

 

・30秒間で空嚥下(唾液の飲み込み)が

 何回できるかを確認します。


・道具を使わないため、簡便かつ安全に実施

 できるテストです。


・ただし、認知症などで指示を理解することが

 困難な場合、意識レベルが低下している場合

 常に唾液を誤嚥する場合での実施は避け

 ます。



改訂水飲みテスト

 

・冷水を使用し、実際の嚥下状態を評価する

 テストです。


・反復唾液嚥下テスト同様、指示を理解する

 のが困難な場合や、意識レベルが低下して

 いるケースでの実施は控えましょう。




ちょうちょ摂食嚥下障害の

  リハビリテーション

     (嚥下訓練)

 

・嚥下機能訓練は、患者さんの嚥下機能を

 評価した上で一人ひとりに適した方法を

 選択します。  


・訓練には食物を用いない「間接的訓練」と、

 実際に食物を口に含む「直接的訓練」

 あります。


間接的訓練

 

・間接的訓練は、一連の摂食嚥下行動に

 かかわる臓器の機能改善を目的とし、

 意識レベルが低い患者さんや誤嚥リスクが

 高い患者さんで実施されます。


・場合によっては、直接的訓練と並行して

 行われることもあります。



嚥下体操

 

・嚥下にかかわる筋肉をほぐすことを目的に

 実施される基礎訓練で、食事の前に行い

 ます。


・患者さんの覚醒を促す効果も期待できます。






のどのアイスマッサージ

 

・嚥下反射を誘発させるために実施します。


・あらかじめ凍らせておいた綿棒を水に浸し、

 前口蓋弓、舌根部、軟口蓋、咽頭後壁を

 なぞります。


・嚥下体操は指示理解に乏しいと実施が困難

 ですが、アイスマッサージは、意識レベルが

 低下している場合や開口困難なケースにも

 適しています。





チューリップ摂食嚥下障害のケア


食事介助(食事スピード、一口量の調整)

 

・食事介助の際は、時間内に食べてもらうこと

 に意識が向いてしまい、口に運ぶペースが

 速くなったり、一口量が多くなってしまっ

 たりする場合があります。  


・患者さんが嚥下したことを確認してから

 次の食物を口に運ぶようにし、急かせたり

 しないよう心がけます。

 

・また、一口量は患者さんの口に入り、

 咀嚼できる量に調整することが大切です。



体位の調整

 

・食事による誤嚥が生じないよう体位を調整

 します。


・例えば、ベッド上で食事をする場合は、

 足底や両肘、膝下に枕やクッションを当て、

 姿勢を安定させます。


・下顎挙上位は誤嚥しやすくなるため、

 頭部に枕を当てて頸部前屈位を保持し、

 誤嚥を予防します。









口腔ケア

 

・摂食嚥下障害の患者さんに口腔ケアを実施

 することは、大変重要です。


・口腔内を清潔に保つことができ、

 誤嚥性肺炎の予防にもつながります。


・さらに、ブラッシングが刺激となり、

 唾液分泌の促進も期待できるため、

 可能であれば、食事前後に行うとよい

 でしょう。











参考資料

 老年看護ぜんぶガイド
      照林社

 
 
 
     

    次回は

     "老年看護

       老年期に多い異常

    低栄養(フレイル、サルコペニア)①

                     低栄養とは"

       

        

                          



                     

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