終末期ケア(2143)ー2 "予期による悲しみ③" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。



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星グリーフケア

スター日本人の悲嘆


花予期による悲しみ③

①予期悲嘆と看護師のかかわり

❶まだ不明な悲嘆との因果関係

・予期悲嘆におけるグリーフワークについては
 日本人の死生観、特に死が近い人のご家族の
 こころ、死の過程の最深層にかかわる問題
 であり、医療者だけで軽々しく結論を出す
 ことはできません。

・しかし、死別を予期して、こころの準備を
 促せば、死別後の悲しみが軽減される
 のだと早合点し、看取りにあたる看護師に
 対して、終末期を控えたご家族への特別な
 対応を意識的に行うようにとは勧められ
 ません。

・それよりも、広く悲嘆の知識を持っていただ
 くこと、患者さんとご家族を手厚くサポート
 すること、特にご遺族に対してグリーフケア
 の体制を準備することが望まれます。

・死別期のサポートは、援助者と被援助者の
 相互に一定の了解があってこそ成り立ち
 ますが、死別にどう対応するのか、また
 悲嘆についての共通理解はまだ萌芽期に
 あります。

・現時点で、死後の準備を進めるように
 一律にご家族に促すことは難しいでしょう。

・ご家族間でも死別についての意思統一が
 なされていないのが現実です。

・まず、よりよい告知の充実、終末期医療への
 理解、医療者の誠実なふるまいなどで、
 温かい対応が十分なされていくことが先決
 です。

・死別前から、ご家族の予期悲嘆を感じとる
 ことができても、本格的な悲嘆との因果関係
 はまだ立証には不十分です。

・予期不安から予期悲嘆に至るまでのケアを
 一連のモデルとみなし、一本化した対応策を
 とるのは、現在の医療制度と社会的な慣習
 の下では、看護師への負担が重いといえ
 ます。


❷看護師がかかわる現実的な方法

・看護師が予期悲嘆のグリーフワークに
 取り組むときは、その限界を認識しておく
 必要があります。

・死別はまだ経験はしていないにせよ、
 希望、夢、期待感のすべてを患者さんの死
 とともに喪失しようとしているご家族に対し
 患者さんに対するときと同様に温かく、
 誠実に接することです。

・そして、誠実に情報を提供することです。

・不幸にして患者さんが亡くなったときには
 その時点から一定の期間は、できる範囲で
 持続的にご遺族をフォローする姿勢が、
 気負いのない現実的な方法でしょう。

・また、悲嘆の解決には、とりあえず悲嘆の
 急性期を切り抜けること、その延長線上で
 新しい人生観や世界観を築いてもらうこと
 が必要です。

・看護師は、とりあえず危機をカバーすること
 に力を注ぐことです。

・その後の信頼できる人のネットワークづくり
 を応援するべきでしょう。

・日本ではまだまだグリーフケアは周知されて
 いません。

・身内の喪失を悲しむこころには、それほど
 差はないのですが、死別後の悲しみに対する
 考え方の重要性は、そんなに知れ渡っては
 いないからです。

・看取りにたずさわる看護師の使命として、
 グリーフケアに尽力してほしいと思います。






参考資料

 みんなで取り組む
  社会的緩和ケア 
        南江堂
 
 
 
    
  

    次回は

     "グリーフケア

      日本人の悲嘆

      死別前と死別後と

     「こころの危機に向き合う」

                  「生きていくこと」

                        「死んでいくこと」①"

                     

        

         

            

          

                               

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 私も勉強になりありがたいです。