


認知症の人の終末期は、
時期がとらえにくく、経過も長くなります。
ご本人の認知機能や同意能力の低下を
みながら、受けたい医療や今後の過ごし方
などについての意思決定支援を行って
いきます。
血管性型認知症
特徴
・脳の損傷を受けた部位によって症状が
異なる。
・前頭葉の機能障害が多く、認知プロセスに
影響する。
・梗塞や出血のたびに段階的に進行する。
・せん妄の出現も多い。
意思決定支援のポイント
前頭葉機能の障害
・将来の見通しを立てて計画する。
・選択肢から論理的に1つを選択するなどの
困難がある。➡︎他の刺激を遮断し、集中しや
すい環境を整える。
選択にあたって重要な情報を紙に書いて注意
を向けてもらう。
言語領域の障害(失語)
・運動性失語➡︎会話は理解できているので、
身振り手振り、書字など話し言葉以外の
表出手段を工夫する。
・感覚性失語➡︎流ちょうに言葉を話すが、
理解せずに話しているので内容はまとまりに
欠け、状況にそぐわない。
言語聴覚士、作業療法士などと協働して、
声かけなどの支援を工夫する。
せん妄
・症状改善に向けた介入を行う。
・1日のうちで比較的意識清明な時間帯に
コミュニケーションをとる。
・せん妄のある時点での意思決定は最小限に
とどめ、改善後に方針変更の余地を残して
おく。
・長期的な意思決定は、自宅や介護施設に
戻ってから、なじみのスタッフとともに
行うのもよい。
レビー小体型認知症
特徴
・認知機能や精神症状の状態に変動が大きい。
・近時記憶障害は、アルツハイマー型認知症
より軽いことが多いが、注意障害や視空間
機能障害がみられる。
・精神症状は、幻視、妄想、うつなどが
特徴的。
意思決定支援のポイント
・状態の変動性
重大な意思決定は、状態のいいときに
見計らって行う。
注意障害は持続的にみられるので、
集中できる環境づくり、会話に集中できて
いるか確認が必要。
・視空間障害・幻視
視空間障害による意思決定への影響は
限定的
幻視についても、被害妄想を伴うと
落ち着いて意思決定できないなどが発生
するが、意思表明そのものが大きな影響は
及ばないことが多い。
前頭側頭型認知症
特徴
・年単位でゆっくりと進行する。
・若年性認知症に多い。
・行動に抑制が効かなくなり、万引きなどの
反社会的行動や暴言・暴力がみられるタイプ
や、言語の表出や理解に障害がみられる
タイプがある。
意思決定支援のポイント
・行動面に変化が出るタイプ
長期の見通しが立てられず、短絡的な選択を
したり、感情面が落ち着かず、スタッフとの
関係性が築けないことがある。➡︎不必要な
刺激を避け、説明時間を短くする工夫が
必要。
ご本人が自身の利益にならない選択をして
いる場合には、もともとのご本人の意向や
好みを考慮して介入する。
・言語の障害がみられるタイプ
失語は、ゆっくりと進行することから、
あらかじめ進行を予測して意向を聞き取って
いくことが重要。
表出が障害されているか、理解が障害されて
いるかを把握する。
参考資料
次回は、




