終末期ケア(1543)ー2 "家族支援④" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。



うさぎ2部に分けて投稿していますロップイヤー
 本文はこちらですウサギウサギウサギ


星認知症の人の在宅支援

スター家族支援④



認知症の人にとってご家族の存在は、
地域で生活するうえで、とても大きいです。

しかし、ご家族も地域で生活する1人で
あり、ご家族自身にも自分の生活を送る
権利があります。

認知症の人を支援する際には、
ご家族が介護によりご自身の生活を
おろそかにしないよう、ご家族の支援も
必要です。




スターこんなとき、どうする?


花物盗られ妄想が

 家族に向いてしまい、

 家族が疲弊しているとき


物盗られ妄想とは、認知症で起きやすい

 被害妄想の一つで、大事な物を盗られたと

 訴える症状です。





・多くは財布や現金、貯金通帳や宝石類など

 財産に関連するものを盗まれたと思い込んで

 しまいます。


・認知症でなくとも、高齢になると「置き忘れ」

 をすることがありますが、その場合は

 「自分が置き忘れた」自覚があります。


・認知症の人の物盗られ妄想の場合は、

 自分が失くした自覚はありません。


・記憶障害によって置き忘れた事実を覚えて

 いられないため、ほとんど探す事もなく

 「ない=盗まれた」と即断してしまうよう

 です。


・物盗られ妄想で盗んだとされるのは、

 介護をしている時間が長い人が多いと

 言われています。


・中でも、何でも言いやすいお嫁さんや娘さん

 の場合が多く見られるようです。





・その他、家に出入りをするようになった

 ヘルパーさんや、施設の職員が対象になる

 場合もあります。



・認知症の人が財布や通帳を失くしたと

 思い込み、ご家族に対して攻撃することが

 よくあります。


・本来は、一緒に探してみつけるとよいのです

 が、ご家族側の立場に立つと一度や二度なら

 対応もできても、それが何度もくり返され、

 「盗っただろう」と攻撃されると、精神的

 疲労が蓄積し、イライラにもつながります。


認知症の人の行動には理由があり、なるべく

 ご本人の理由に沿った形で周りが工夫して

 いくことが大切です。


・財布などは、置き場所を変えないよう、

 認知症の人が目につく場所に、紙に

 メッセージを書いて貼っておくなどの対処や

 ご本人が金銭的に困らないよう定期的に

 生活費を渡すなど、その人の生活に合った

 対処法をみつける必要があります。


ご家族に余裕がなくなることは、認知症の

 人へも悪影響を与えるため、ご家族が思い

 を表出できるよう意図的にかかわることも

 必要です。










参考資料

 認知症ケア
 アイデアノート
    編著 石川県こころの病院

 



     次回は、

     "認知症の人の在宅支援
        家族支援⑤"
      
             
                          
        
 
              について


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 ご遠慮なくいただけたらと思います。
 手探りでやってますので、ヒントをもらえたら

  私も勉強になりありがたいです。