終末期ケア(1532)ー2 "在宅での排泄への支援⑤" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。



うさぎ2部に分けて投稿していますロップイヤー
 本文はこちらですウサギウサギウサギ


星認知症の人の在宅支援

スター在宅での排泄への支援⑤


失禁や排泄によるトラブルは、
ご本人だけでなく介護者にも大きな
ストレスを与えてしまいます。

一見、理解しがたい行動であったとしても
そこにはそのように行動してしまう理由が
あります。

その人に応じた支援を考えていきましょう。



スターこんなとき、どうする?


花トイレットペーパーを

 たくさん使いすぎて、

 トイレを詰まらせてしまう


・認知症が進行してくると、

 大量のトイレットペーパーをトイレに流して

 しまい、トイレが詰まってしまうことが

 あります。


・トイレットペーパーをどれぐらい使用したら

 よいかわからない場合や、ペーパーの切り方

 がわからない、陰部をきれいに拭けないこと

 で、大量のトイレットペーパーを使用して

 しまうなど、さまざまな理由から起こり

 ます。


・認知症の人がわかりやすいように、

 1回分に切ったトイレットペーパーを

 トイレにセットし、使いやすい形にしておく

 とよいです。




花トイレの訴えが頻回なとき


・トイレの回数が多くなったときは、

 まずは膀胱炎など尿路障害がないか確認

 が必要です。


・認知症の人は、上手に症状を訴えることが

 できないため、普段とは違うしぐさなどが

 あれば、それをサインと考え、早期に気づく

 ことが大切です。


・機能障害ではない場合は、頻回な訴えの背景

 には、不安や焦燥感などが隠れているため、

 トイレから気をそらすため、ゆっくりと話を

 し、その人が興味のあることへ誘導すると

 効果的です。





花トイレを汚してしまうとき


トイレに間に合わず汚してしまうのか、

 その場所をトイレと認識していないのか、

 衣類の上げ下ろしが難しく汚してしまうのか

 など、トイレを汚してしまう過程に着目し、

 介入していきます。


・ゆるめの軟便などは、自分での処理が難しく

 拭き残しや手の汚染などもあるため、便性の

 コントロールも大切です。







花尿失禁があるが覚えておらず

 何度もくり返すとき


・尿とりパッドやリハビリパンツの使用が

 望ましいのですが、ご本人が尿失禁したこと

 を忘れてしまっている場合、無理やり

 リハビリパンツを履かせようとすると、

 その人の自尊心を傷つけてしまい、家族関係

 が悪化することがあります。


・トイレに、尿とりパッドやパッド用廃棄容器

 をそっと置くことや、ご本人が尿失禁し

 困っている際には、失禁したことをとがめる

 のではなく、衣類が汚れて気持ちが悪かった

 ことを共感し、尿とりパッドなどの使用を

 促していくとよいでしょう。







花排便、排尿状態が

    わからないとき


・ひとり暮らしの認知症の人などでは、

 排泄状況を確認しようと思っても、

 覚えておらず確認できない場合があります。


・排便においては、腹部症状をしっかりと観察

 し、腹部緊満感はないか、腸蠕動音は問題が

 ないか、腹痛の有無など観察します。


・同時に、排尿についても、膀胱の膨満感が

 ないか、水分はしっかりと摂取できているか

 などを確認します。






参考資料

 認知症ケア
 アイデアノート
    編著 石川県こころの病院

 



     次回は、

     "認知症の人の在宅支援
        生活環境への支援①"
      
             
                          
        
 
              について


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 ご遠慮なくいただけたらと思います。
 手探りでやってますので、ヒントをもらえたら

  私も勉強になりありがたいです。