2部に分けて投稿しています
対する作業療法のコツ
❶軽度認知機能低下者
IADLは工程を分析したうえで
行為を組み立てる
・IADLは、継続できる工程分析を行い、
①企画はどの程度できるのか
②準備はどうか
③何段階の工程が実行できるのか
④ヒントの提示で取り組めるか
⑤遂行はできるのか
⑥ミスに気づくのか
⑦修正は可能か
を把握し、行為を組み立てていくことが、
ご本人が生活行為を実施できるために求め
られます。
・作業療法士が行為を組み立て、その所見を
もとに看護師が連携することになります。
・すべての工程を実施するのか、一部の工程
だけを担当するのかについても検討し、
できる限り、従事・担当できるように進める
ことが大切です。
・生活行為が、ご本人なりの方法で継続できる
ことにより、認知症の進行を遅らせ、自己
有効感からBPSDを予防することができ
ます。
興味・関心は単純化した質問でたずねる
・軽度認知機能低下者の時期に「興味・関心
チェックシート」で、ご本人の興味関心を
把握しておくことは、BPSDの予防にも
役立ちます。
・質問も単純化することが必要で、
好きな項目については継続できるもしくは
取り組めるよう検討していきます。
人との交流会をつくり、
好きなことを継続できるようサポートする
・認知症予防には、人との交流が有効であると
いわれます。
・趣味の機会を提供する、もしくは、人と交流
できる場を積極的に紹介し、軽度認知機能
低下者の時期につなげていくことも大切
です。
・特に早期の段階は、自分ができなくなって
きていることが理解でき、そのことで自己
有効感が低下し、うつ的になることや、
疾患によるアパシーにより、強い興味にしか
関心を示さなくなることから、できる限り
好きなことは継続できるよう支援していく
ことが大切です。
本人の生活行為のリズム・特徴を
把握しておく
・ご本人の生活行為のリズムや特徴を把握して
おくことで、進行を予測した予防策を立てる
こともできます。
・例えば、散歩を習慣にしている場合、
記憶機能の長期記憶にあたるエピソード記憶
や、言語機能が良好な場合は、道順などを
文章にして、「真っすぐな道を進み、右手の
大きなビルを右に曲がり…」など、
エピソードで覚えられるよう工夫します。
・また、そのことをご家族や周りの支援者と
とも共有しておきます。
・特に、ご本人がよく行く場所を把握し、
支援者で共有することは大切です。
・失行症状については、さまざまな動作を
目で確認できるようにする、または道具を
単純にするなどの工夫を検討します。