


金銭管理は手段的日常生活動作(IADL)の
1つであり、自立した生活を営むうえで
必要な能力です。
しかし、認知症の人は、疾患の進行ととも
に金銭管理が困難になる場合があります。
成人後見人制度や日常生活自立支援事業所
など、さまざまな福祉サービス利用援助
事業の利用者も増加していますが、安易に
そうした制度を利用することは、認知症の
人の権利を奪うことにもつながります。
それを理解したうえで、その人の金銭管理
能力をしっかりとアセスメントした
かかわりが重要となります
金銭管理能力を
アセスメントする
・金銭管理は、計算や通帳や印鑑、カード類
など、さまざまな道具を必要とする複雑な
行為であり、多くの場合、認知症の人には
「できない」と判断されてしまいます。
・しかし、実際には、買い物時に常識的な
マナーを守ることや、所持金の範囲内で
買い物を収めることができる人も多く、
その人の金銭管理能力を正しくアセスメント
することは重要です。
・認知症の人にありがちなお金のトラブルには
以下のようなものがあります。
金銭管理が正しくできない
詐欺に遭いやすい
お金に関する被害妄想が激しくなる
口座凍結されてしまう
金銭管理が正しくできない
・認知症になると判断力が低下し、計画性の
ないお金の使い方をしてしまいます。
・また、計画性がなくなるだけでなく欲求を
コントロールすることができなくなることが
あります。
・たとえば、支給された年金をすぐに
使いきってしまうケースや、次々に自分の
欲しいものを買い込んでしまうケースが
あります。
詐欺に遭いやすくなる
・認知症になると判断力が低下します。
・認知症の方は、相手の言っていることが
嘘かどうか判断できなくなってしまいます。
・オレオレ詐欺や振り込め詐欺に騙されない
よう注意が必要です。
口座が凍結される
・銀行は口座の名義人が認知症だと分かった
場合、口座を凍結させます。
・詐欺や意図せぬ支払いを防ぐためです。
・口座が凍結されてしまうと介護費用などの
支払いまでできなくなってしまいます。
・ただし、成年後見制度を活用することで、
預金を利用できるようになります。
成年後見制度
・成年後見制度とは、認知症などによって
判断能力が低下してしまい、契約や財産管理
が難しくなった人を支援するための制度
です。
・認知症の方は成年後見制度を利用しないと
証券会社の取引や資産の売却ができなく
なります。
・認知症が発覚した場合、
速やかに成年後見制度を利用しましょう。
日常生活自立支援事業
・日常生活自立支援事業とは、
判断能力が不十分な方に対してサービスの
利用援助をするものです。
・認知症高齢者や知的障害者の方が自立した
生活を送れることを目的としています。
・日常生活自立支援事業の実施主体は、
各都道府県や指定都市の福祉協議会です。
・窓口業務は市町村の社会福祉協議会等で
行われています。
・援助の内容は福祉サービスや苦情解決制度、
日常生活の消費やサービス利用・契約に
関するものです。
・他にも、日常的な金銭管理や生活環境の変化
を知るための定期的な訪問が行われます。
物盗られ妄想は、
記憶障害の周囲の状況が
関連して起こる
・被害妄想は認知症の人に見られる周辺症状
のひとつです。
・被害妄想の症状が出てくると、現実には
被害を受けていないのに被害を受けたと
錯覚してしまいます。
・お金を持たせてもらえない寂しさや手元に
自分のお金がない不安感など、周囲の状況が
関連して起こると考えられます。
・安全のためにすべてを管理してしまうより
認知症の人と一緒に管理する方法を探す
ことが大切です。
介護の基礎知識
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