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認知症の人の日常生活援助
服薬管理③
服用を拒んだり
嫌がって飲まない
・病気やケガの治療などで重要な役割を果たす
「薬」。しかし、服薬の必要な人が必ずしも
薬を飲んでくれるとは限りません。
・特に認知症の症状がある場合、「自分は病気
ではない」「毒が盛られているかもしれ
ない」などと感じ、服薬拒否に至っている
ケースがあります。
無理に飲ませようとしない
・「薬を飲まないと病気は治りません」などの
否定的な表現は、相手が抑圧されていると
感じるだけではなく、認知症など理解力が
低下している患者さんには通じないことも
多々あります。
・内服する目的やメリットなどをきちんと説明
した上で、まだ内服拒否がある場合は、
無理にすすめるとますます不快感が増し、
「服薬=苦痛」の印象が強くなってしまい
ます。
本人の意思を尊重する
・健康維持のために、薬を飲んでほしい気持ち
はわかります。
・しかし、拒否されたからといって、強引に
薬を飲ませるのは絶対にしてはいけません。
・拒否された場合は一呼吸おき、ご本人の
気持ちに寄り添い、認めてあげることが
重要です。
声かけをする
・認知症による認知機能の低下で、
自分が病気であることや薬を飲まなくては
いけない状況が理解できておらず、服薬を
拒否している場合もあります。
・そのようなときは、わかりやすく「元気で
いるために必要なものだよ」「お医者さんが
特別に出してくれた薬だよ」などと伝える
ことで飲んでくれることも。優しく丁寧に
声かけすることを意識しましょう。
体調の変化に気をつける
・薬を飲むことで起きる副作用が原因で、
服薬を拒否しているケースがあります。
・体調に変化が見られる場合は、
早急にかかりつけの医師に相談しましょう。
・薬の種類や量を変えることで、服薬拒否が
改善されることがあります。
飲みやすい薬に変える
・薬の味や形態が合わず、服薬拒否に至って
いる可能性があります。
以下では、高齢者が服薬しやすい方法を
まとめました。
大きい錠剤を粉砕する
飲みやすい「液体タイプ」「ゼリータイプ」
に変更する
オブラートに包む
とろみを付ける
・薬の味や形態を変えることで、
無理なく飲めるようになったケースも
多いです。
・高齢者の場合、味覚障害を伴っていることも
あるので、味の工夫も必要だと言えます。
介護者を替えてみる
・さまざまな対応方法を試しても、
服薬拒否が改善されない場合があります。
・そのようなときは、介護者を替えるのも
一案です。
・身内の言うことは聞かない方でも、
他人の言うことはすんなりと受け入れ、
薬を飲んでもらえる可能性もあります。
・そのため服薬拒否がどうしても改善されない
場合は、訪問介護などの介護保険サービスを
利用し、第三者に服薬介助をお願いすると
良いでしょう。
・特に本人が一番信頼している人の名前
(主治医など)を出すと効果的かもしれ
ません。
参考資料
認知症ケア
アイデアノート
編著 石川県こころの病院
介護の基礎知識
次回は、
認知症の人の日常生活援助
金銭管理"
について
※ ご感想、ご意見、ご質問、
ご遠慮なくいただけたらと思います。
手探りでやってますので、ヒントをもらえたら
私も勉強になりありがたいです。