終末期ケア(1343)ー2 "高齢者は入院によって、せん妄を発症しやすい" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。



うさぎ2部に分けて投稿していますロップイヤー
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星今はこうする!
    高齢者患者ケア


❶「疾患・症状」をみる

①高齢者は入院によって
   せん妄を発症しやすい






・せん妄の基本的な特徴は、「寝ぼけ」と同じ

 ように意識がくもって、まわりの状況をよく

 理解できない状態です。


・高齢者が入院すると、疾患の影響と老化に

 よる脳の脆弱性が重なり、せん妄が発症

 しやすくなります。


身体的な苦痛、感覚遮断、過剰な刺激、

 動けない状態(不動化)があるとせん妄が促進

 されます。


・せん妄の発症機序については、大きく分けて

 「準備因子」「誘発因子」「直接因子」の

 3つの因子があります。








⑴せん妄は意識混濁があり

     急激に発症する


・せん妄は、意識混濁がみられ、急激に発症

 します。


夕方から夜間に悪化しやすく、多くは一時的

 で数日から数週間持続します。


約50%は身体疾患に合併し、

 薬剤やアルコールが引き金になることが

 あります。


・また、環境因子も大きく関係します。







せん妄は意識混濁がみられるという点が

 大きな特徴です。


・一方、認知症では意識レベルは正常に

 保たれます。

 認知症はゆるやかに発症するため、

 中核症状は日内変動が少なく、通常は永続的

 に症状が持続します。






⑵発症機序から

  3タイプに分けられる





①過活動タイプ


大脳辺縁系の過剰興奮により不安や緊張が

 亢進した状態です。


・点滴やドレーンを引き抜く、ベッドや布団の

 周囲を落ち着きなく動く、その人らしさや

 穏やかさがなくなって、通常の会話ができな

 くなり、興奮したり暴れたりする。






②低活動タイプ


意識が混濁し、精神活動が抑制された状態

 です。


・周囲の状況に無関心、ぼんやりしている、

 傾眠傾向、話しかけても返答がない、眼を

 合わせず視線を避けます。






③混合タイプ


過活動タイプと低活動タイプの症状が交互に

 現れるタイプです。


・夜間まったく眠らず興奮して過活動であった

 人が、日中はうとうとして、まったく反応

 しなくなるような状態です。









⑶せん妄の薬剤療法とケア









夜間せん妄








参考資料

    最新の根拠にもとずく
  今はこうする高齢患者ケア
      編著 戸島郁子  
      医学監修 梁 広石 
            照林社
   
          
       
    次回は、
     「疾患・症状」をみる
     "看護師のケアで、せん妄は
       最小限にすることができる"
             


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  私も勉強になりありがたいです。