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⭐️患者と家族に
もっと届く緩和ケア
❶加齢による
腎・泌尿器系への影響
⑴血清クレアチニン値は
正常だから、腎機能は
問題ないのでは?
・年齢を重ねるにつれて、 腎臓の重量は
ゆっくりながら着実に減っていきます。
・30~40歳を過ぎると、約3分の2の人では
(腎臓に病気がない人でも)腎臓での血液の
ろ過量が次第に低下していきますが、残り
3分の1の人では、ろ過の量に変化はみられ
ません。
・このことから、年齢以外の要因が腎機能に
影響を及ぼしている可能性があります。
・また、年齢を重ねるにつれて、腎臓に血液を
送り込む動脈が狭くなっていきます。
・狭くなった動脈では正常な大きさの腎臓に
十分な血液を供給できなくなるため、腎臓の
サイズも小さくなります。
・さらに、 糸球体につながる細い動脈の壁が
厚くなるため、残っている糸球体の機能も
低下していきます。
・クレアチニンは腎臓でろ過されて尿として
排出されるため、血中のクレアチニンの
濃度が上昇していることは腎臓の機能が
低下していることを意味しす。
しかし、高齢者の場合、腎機能が低下しても
血清クレアチニンの値は上昇しにくくなり
ます。
高齢者は腎機能低下があっても
血清クレアチニン値が上昇しない
⑵高齢者だから
尿路感染症になるのは
仕方がない?
・加齢とともに、前立腺肥大や脳梗塞後遺症
による神経因性膀胱でおこる尿失禁・尿閉
などの排尿障害の頻度が増加します。
・これらの変化は尿流障害をきたし、
尿路感染症や腎後性腎不全の原因となり
ます。
・尿管には加齢による大きな変化はみられ
ませんが、膀胱と尿道にはいくらかの変化が
みられるようになります。
・まず、膀胱に尿を貯めておける限界の量が
少なくなります。
・尿意を感じてから排尿を我慢する能力も
低下します。
また、膀胱から尿道への尿の流れが遅くなり
ます。
・一方、年齢とは関係なく、膀胱の壁の筋肉が
尿意や排尿できる状況の有無とは無関係に
自然に収縮してしまう現象が散発的にみられ
ます。
・若いうちは、このような収縮の大半が脊髄や
脳からの信号によって阻止されますが、
年齢を重ねるにつれ、そうやって阻止され
ない散発的な収縮の回数が増え、ときに
尿失禁に至ることがあります。
・排尿後に膀胱に残る尿(残尿)の量は加齢に
伴って多くなっていきます。
その結果、排尿する回数が増え、尿路感染症
のリスクが高まります。
高齢者が尿路感染症を繰り返す
場合は、尿流異常を調べる
⑶側背部が痛いって
それは尿路結石じゃないの?
・尿路結石は、男性の15.1%(6~7人に1人)
女性の6.8%(14人に1人)が一生に一度は
かかるといわれ、非常に頻度が高い病気
です。
・日本人の尿路結石罹患率は昔と較べると
急激に増加しており、食生活や生活様式の
欧米化や人口の高齢化がその原因と考え
られています。
・尿路結石は上部尿路結石(腎臓結石、
尿管結石)と下部尿路結石(膀胱結石、
尿道結石)に分類されますが、上部尿路結石
が96%とほとんどを占めます。
・上部尿路結石の発生率は、男性では40歳代が
ピークであり、女性では50歳代以降の方に
多く発症します。
・高齢者の尿路結石も徐々に増加がみられます
がまだまだ珍しく、側背部痛が出現した場合
は、腹部大動脈瘤や腎梗塞など血管疾患を
最初に鑑別しましょう。









