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⭐️患者と家族に
もっと届く緩和ケア
苦痛が緩和しない時に開く本
本当の難治性呼吸困難
❶治療目標を決める②
・疼痛と呼吸困難とが合併することは
それほどありませんが、せん妄と呼吸困難が
合併することは多々あります。
・その場合、せん妄そのものは、
セレネース(ハロペリドール)/アタラックス
とサイレース少量くらいでコントロール
できるのですが、「目が覚めると苦しい」
という呼吸困難の方が苦痛としては前面に
出てきます。
・他の治療抵抗性※の苦痛と同じように、
「眠気」と苦痛のバランスが相談の焦点に
なります。
※治療抵抗性とは
標準的な治療を一定期間行っても、
病気が改善しないこと。
難治性とほぼ同義。
・「息が苦しい」というのは、痛みと違って
24時間、意識がある限り呼吸しづらい感じ
が自覚されます。
・❶呼吸しづらさを感じないように眠気が
増えることをよしとするか
❷耐えられるくらい(まあまあの)息苦しさ
はよしとするか
ということになります。
・難治性呼吸困難が生じているということ
自体が、低酸素血症が進行して余命が
いくばくもない(通常は数日)ということなの
で、苦痛を取ることばかりに意識がいって
「最後に会っておきたい人に会わせられ
なかった」「最後にお別れが言えなかった」
ということにならないよう気をつけます。




