終末期ケア(1236)ー2 "本当の難治性呼吸困難 治療目標を決める②" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。



うさぎ2部に分けて投稿していますロップイヤー
 本文はこちらですウサギウサギウサギ


⭐️患者と家族に
   もっと届く緩和ケア

ひまわりひととおりのことをやっても
 苦痛が緩和しない時に開く本

ちょうちょ呼吸困難が取りきれない時
  本当の難治性呼吸困難
    

❶治療目標を決める②

・疼痛と呼吸困難とが合併することは
 それほどありませんが、せん妄と呼吸困難が
 合併することは多々あります。

・その場合、せん妄そのものは、
 セレネース(ハロペリドール)/アタラックス
 とサイレース少量くらいでコントロール
 できるのですが、「目が覚めると苦しい」
 という呼吸困難の方が苦痛としては前面に
 出てきます。







・他の治療抵抗性の苦痛と同じように、
 「眠気」と苦痛のバランスが相談の焦点に
 なります。

※治療抵抗性とは
 標準的な治療を一定期間行っても、
 病気が改善しないこと。
 難治性とほぼ同義。


「息が苦しい」というのは、痛みと違って
 24時間、意識がある限り呼吸しづらい感じ
 が自覚されます。

❶呼吸しづらさを感じないように眠気が
  増えることをよしとするか

 ❷耐えられるくらい(まあまあの)息苦しさ
  はよしとするか
 ということになります。

・難治性呼吸困難が生じているということ
 自体が、低酸素血症が進行して余命が
 いくばくもない(通常は数日)ということなの
 で、苦痛を取ることばかりに意識がいって
 「最後に会っておきたい人に会わせられ
 なかった」「最後にお別れが言えなかった」
 ということにならないよう気をつけます。







参考資料

 患者と家族にもっと届く緩和ケア
  ひととおりのことをやっても
   苦痛が緩和しない時に開く本
          森田達也著
             医学書院
   
          
       
    次回は、
   "ひととおりのことをやっても
     苦痛緩和しない時に開く本
      呼吸困難が取りきれない時
      本当の難治性呼吸困難
     少量のモルヒネ/オキシコドンで
      効果がない時の薬物療法①"
        
          

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