終末期ケア(1235)ー2 "本当の難治性呼吸困難 治療目標を決める①" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。



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⭐️患者と家族に
   もっと届く緩和ケア

ひまわりひととおりのことをやっても
 苦痛が緩和しない時に開く本

ちょうちょ呼吸困難が取りきれない時
  本当の難治性呼吸困難
    

❶治療目標を決める①

モルヒネ(オピオイド)、ステロイド、
 抗不安薬(の少量投与)を行なっても十分に
 取れない呼吸困難は、難治性呼吸困難
 みなされます。


難治性の呼吸困難

・がん性リンパ管症・多発性肺転移
 ドレナージできない胸水・治療
 できない気道狭窄/上大静脈症候群
 /肺炎・全身衰弱の場合

・低酸素血症を伴う

・モルヒネを少量(12〜24mg/日)
 投与しても、患者さんの満足のいく
 緩和が得られない



・原因からいえば、がん性リンパ管症や多発性
 肺転移で機能できる肺野がない場合、
 ドレナージできない胸水が大量にある場合、
 治療できない気道狭窄/上大静脈症候群/
 肺炎・全身衰弱の場合難治性に当たり
 ます。

・酸素という観点から見れば、酸素吸入を
 してもぎりぎりまでしか酸素飽和度が上がら
 ない病態は苦痛というより生命の危機なので
 呼吸困難があるのはしかるべきといえます。

・治療面からは、患者さんの意識に影響しない
 ような少量のモルヒネでは、(少しは苦痛が
 緩和しても)患者さんの満足が得られない
 場合が難治性呼吸困難に該当します。

・呼吸困難は、せん妄の次に鎮静(苦痛緩和の
 ための鎮静)の対象として頻度の高い苦痛
 です。










参考資料

 患者と家族にもっと届く緩和ケア
  ひととおりのことをやっても
   苦痛が緩和しない時に開く本
          森田達也著
             医学書院
   
          
       
    次回は、
   "ひととおりのことをやっても
     苦痛緩和しない時に開く本
      呼吸困難が取りきれない時
      本当の難治性呼吸困難
         治療目標を決める②
        
          

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