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⭐️患者と家族に
もっと届く緩和ケア
苦痛が緩和しない時に開く本
本当の難治性呼吸困難
❶治療目標を決める①
・モルヒネ(オピオイド)、ステロイド、
抗不安薬(の少量投与)を行なっても十分に
取れない呼吸困難は、難治性呼吸困難と
みなされます。
難治性の呼吸困難
・がん性リンパ管症・多発性肺転移
ドレナージできない胸水・治療
できない気道狭窄/上大静脈症候群
/肺炎・全身衰弱の場合
・低酸素血症を伴う
・モルヒネを少量(12〜24mg/日)
投与しても、患者さんの満足のいく
緩和が得られない
・原因からいえば、がん性リンパ管症や多発性
肺転移で機能できる肺野がない場合、
ドレナージできない胸水が大量にある場合、
治療できない気道狭窄/上大静脈症候群/
肺炎・全身衰弱の場合が難治性に当たり
ます。
・酸素という観点から見れば、酸素吸入を
してもぎりぎりまでしか酸素飽和度が上がら
ない病態は苦痛というより生命の危機なので
呼吸困難があるのはしかるべきといえます。
・治療面からは、患者さんの意識に影響しない
ような少量のモルヒネでは、(少しは苦痛が
緩和しても)患者さんの満足が得られない
場合が難治性呼吸困難に該当します。
・呼吸困難は、せん妄の次に鎮静(苦痛緩和の
ための鎮静)の対象として頻度の高い苦痛
です。



