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⭐️患者と家族に
もっと届く緩和ケア
苦痛が緩和しない時に開く本
❶セレネースで眠れない①
メジャートランキライザーだから、
マイナートランキライザーの睡眠薬よりも
強い(から眠れるはず)」という間違った
認識がちょこちょこあります。
⑴「直接の就眠作用はない」
抗精神病薬
・抗精神病薬は、セレネース(ハロペリドール)
セロクエル(クエチアピン)、リスパダール
(リスペリドン)などの「精神病に投与する
薬」このとで、ドパミン受容体を阻害する
ことで幻覚・妄想を治療します。
・ドパミンが大量に放出されると、興奮・幻覚
妄想が出やすくなります。
・例えば、覚せい剤もドパミンを刺激し、
パチンコやゲームでも脳内にドパミンが大量
に放出される状態になります。
⑵「ほどほど眠くなる」
抗精神病薬
・抗精神病薬の中でも、就眠にも効く
セロクエル(クエチアピン)やコントミン
(クロルプロマジン)といった薬は、
抗ヒスタミン作用があってほどほど眠く
なります。
・よく使用されるアタラックスP(ヒドロキシ
ジン)は抗ヒスタミン剤としての眠気があり
ます。
・ちなみに、市販される睡眠改善薬のドリエル
は、中身が抗ヒスタミン剤(おおむねトラ
ベルミン)です。
⑶日中もせん妄症状が強い場合
・「眠れない」の意味は夜間だけのことでは
なく、日中にも当てはまります。
・日中もせん妄症状(興奮)が強い場合は、
ひどい不穏になる「前」に数時間効果のある
薬剤を使用するからです。
・日中に鎮静薬を投与することを「間欠的鎮痛」
と呼ぶことがあります。
・夜間は眠れるようにアタラックスPや
サイレースを使用して、日中はなるべく
意識を保てるようにセレネースだけにする
という方法もあります。
参考資料
患者と家族にもっと届く緩和ケア
ひととおりのことをやっても
苦痛が緩和しない時に開く本
森田達也著
医学書院
次回は、
"ひととおりのことをやっても
苦痛が緩和しない時に開く本
難治性ではないはずのせん妄
セレネースで眠れない②"
について
一緒に勉強しましょう 
※ ご感想、ご意見、ご質問、
ご遠慮なくいただけたらと思います。
手探りでやってますので、ヒントをもらえたら
私も勉強になりありがたいです。


「セレネース(ハロペリドール)は




