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⭐️患者と家族に
もっと届く緩和ケア
苦痛が緩和しない時に開く本
❶治せる(こともある)
せん妄の原因がある②
⑴トルソー症候群※
※トルソー症候群とは
悪性腫瘍に伴う血液凝固亢進により
脳卒中を生じる病気である。
・がんになると凝固亢進状態になり、
あちこちに血液の塊ができるようになり
ます。
・有名なのは、下肢静脈血栓症で、血栓が
肺に飛ぶと肺塞栓になります。
・トルソー症候群は、体内で生じた小さな血栓
が一度に頭に飛ぶことで、脳梗塞を一度に
あちこちに起こします。
・トルソー症候群では、もともと意識障害も
なかった患者さんが急に麻痺や意識障害・
せん妄を起こします。
・治療としては、抗凝固療法をすることで、
さらに血栓が飛ぶことを防げて(少なくとも
一時的に)持ち直せます。
⑵シャント血症による
アンモニア血症
・膵臓がんなどで門脈周囲に腫瘍がある時
門脈と静脈の間に血流ができると、
肝臓で代謝される前の血液が体循環に入って
しまいます。
これを、シャント血症による高アンモニア
血症といいます。
・シャント血症による高アンモニア血症は、
頻度は高くありませんが、知っていないと
なかなか気づかないせん妄の原因です。
・モニラック、アミノレバンなどを投与
します。
⑶ビタミンB1欠乏
・ビタミンB1欠乏によるせん妄は、
ウェルニッケ脳症といって、
飢餓やアルコール多飲の人で生じるのが有名
なのですが、がんでもしばしば生じることが
あります。
ウェルニッケ脳症
・終末期で他に原因の見当たらないせん妄が
生じたら、念のためにビタミンB群の注射を
行い治療的な診断を行います。
対応
せん妄の原因の治療をする
患者さん・ご家族にせん妄の原因について
の説明をする
⑷家族が安心、
納得できる説明を
・終末期にせん妄になって原因がわからないと
「麻薬のせいでなっているんじゃないか」
「痛いからなっているんじゃないか」と
ご家族は考えがちです。
・原因となる事柄をわかりやすく説明する
ことがご家族の安心、納得につながります。
参考資料
患者と家族にもっと届く緩和ケア
ひととおりのことをやっても
苦痛が緩和しない時に開く本
森田達也著
医学書院
次回は、
"ひととおりのことをやっても
苦痛が緩和しない時に開く本
難治性ではないはずのせん妄
ステロイドが夕方に
投与されている"
について
一緒に勉強しましょう 
※ ご感想、ご意見、ご質問、
ご遠慮なくいただけたらと思います。
手探りでやってますので、ヒントをもらえたら
私も勉強になりありがたいです。







